Story
ポテチ
「あれ?おっかしーなぁ…」
僕、鏡音レンは、棚に置いておいたはずのポテトチップスを探していた。
確かにここに置いたはずなんだけど……。
「あれ?レンくん何してるの?」
たまたま通り掛かったのであろうネギをかじっているミク姉が声をかけてきた。
「いや…、ここに僕のポテチあったはずなんだけど無くてさ……。ミク姉知らない?」
「さぁ…、知らないけど…」
ミク姉はうーんと考えた後、ネギを僕に突き出してこう言った。
「リンちゃんじゃない?」
―――――
「リン」
「んー?」
目の前にいるのは、ピコピコとテレビゲームをやって声をかけてる僕に振り向きもしないリン。
「あのさ…」
「あーレンごめん、ちょっと黙ってて。今良いトコなの」
そう言われて仕方なく押し黙る僕。まぁその、今のリンの気持ちがわからなくないからだが。
「いいよ」
そう言いつつもやはりテレビ画面から目を離さないリン。
別に話さえ聞いていればいいのだが。
「僕のさ…」
「あっ!!待って待って!!うそっえっ…、あぁーっ!!それナシナシナシ!!ちょっ、卑怯でしょ!!は?!ふざけんな!!待てコラおい逃げんなし!!畜生逃げ足早ェな…チッ」
「……」
泣きたくなってきたのは気のせいですか…?
僕は悲しげな視線で暫くリンを見つめた後、ハッと我に帰る。
「リンあのさ、僕のポテチ…」
「あー――――っ!!!!」
「あー――っ?!」
「ちくしょーっ!!!負けた!!!あとちょっとだったのに!!!大体セコいんだよあのハゲ!!!」
「リン?!(ハゲ?!)」
そんな目と耳を疑う現実を目の当たりにしてる僕に、後ろから声がかかった。
「どうしたの?なんか凄い叫び声聞こえたけど…」
そう言ってのそのそ隣にやってきたのは、相変わらず大好物なハーゲンダッツのいちご味(日によって味が変わる)を手にしたカイト。
「リンがさ…かくかくしかじかで…」
「そっかぁ…かくかくしかじかねぇ……ってわからないよレンくん」
なんか珍しくバカイトにツッコまれたところで、僕はこの現状を話した。
「なるほど…リン最近このゲームハマってるからね〜…。えーと何だっけ?マリモカート?」
「うんそう。マリモ……ん?マリ…」
「マリモってことにしとくんだよレンくん」
「……うん」
―――
「で、リンに話を聞きたいんだけど…」
「よっしゃ当たった!!!ハッ、ザマーwww」
「「………」」
男二人して一人の少女に鳩が種子島喰らった顔をするのであった。
「ダメだレンくん。僕の中のリンが崩れていく…」
「ついでに君の手の中にいるいちごアイスも心のダムが決壊したように崩れてるよ」
「「……はぁ…」」
そうやって二人が細々とショックに陥っていると、ちょうどそこに今だネギをかじっているミク姉が現れた。
「あれー?何してるの二人共」
「見てはいけない現実を見てしまったのよ」
いつからいたのかわからないメイコが哀れな目を二人に向けながらそう言った。
ミクもネギの汁をじゅーじゅー吸いながら二人を哀れむような視線を送った。
――――
「はぁ〜っ!!疲れたぁ〜……って、あれ?何してるの皆」
リンを見てショックで固まっているレンとカイト(手がピンク)を哀れんだ目でネギをかじっているミクとメイコ…を望遠鏡で眺めているがくぽに蹴りを入れてるグミにせんべいを頬張りながらせんべいを差し出すルカ。
ゲームの世界から帰還した純粋なリンから見れば、それはそれは実にカオスな光景だった。
そしてこのあと明らかになった真実。
レンのポテチを食べたのは、ルカだった(自白)。
「え?!ルカさん?!!」
「意外な展開…」
「何で食べたの?」
「そこにあったから」
「「「「「「「(これが電波ってやつなのか…)」」」」」」」
*****
リンごめん
リン好きな人もごめんなさいっ
自分も好きだけどっ!!((聞いてない
ちなみに
マリ■ネタと
うた■プリネタと
■常ネタが入ってますすいません
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