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FANCY
Re:Re:


今度は小学校時代だ。
この頃の結音は、クラスでの噂に堪えられずに苗字になった。

「私、ホントはずっと……」

小学校時代の結音はそこまで言って俯いた。

「……ホントはずっと!ずっと、す……好きだったの……」

最後は切れてよく聞こえない。
顔を真っ赤にして逃げるように走り去る小学校時代の結音。
次は多分……

「杏!!」

嗚呼、やっぱり。
中学校時代の結音だ。

「あの時、死ねって言っちゃって、ゴメン」

いつだっただろうか。
僕は告白されて、浮かれて結音に自慢したのだ。
そしたら結音は目を真っ赤にして「杏なんて死ねッ!!」と叫んだ。
それからしばらく無視される日々が続いたが、結音の誕生日にプレゼントに手紙を添えて謝ったのだ。

「私……杏のこと好きだったから嫉妬して……」

中学校時代の結音はそれだけ言って逃げた。
次に予想通り来た今の結音。

「杏……あのね」

何か言いづらそうな表情。
覚えている。
あの日、結音はわざわざ家まで来て言ったのだ。




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