FANCY
人生ゲーム
私が創った怪談は、何気に怖がる人が多くて。
初めて話して1年近くの今でもそれは消えていなかった。
そのお話を、今から貴方に聞かせてあげよう。
「絶対誰にも話しちゃダメだよ……」
その一言を言ったのは呪われるとか、そういうのじゃなくて、自分で創ったから“話しちゃダメ”。
──ずぅーっと前にね、【呪いの人生ゲーム】っていうのがあったんだって。
ここは、ものすごくベタに。
そこから静かに話していき、時々驚かしたりしながら、みんなの反応を楽しんだ。
「きゃっ……!!」
時々気づかれないように肩を触ってみたり。
「あははっ怖がり」
「もう!!優乃!!」
虚勢を張って声を上げる友達。
「ゴメンゴメン」
笑って場を明るくする。
元々怪談を創ったり、物語を語るのが好きだった私は、怪談でも物語でも、読むのは得意だった。
“誰にも話しちゃダメだよ”
なんて言って、私はみんなの反応が面白くて自分で広めていったのだ。
あんなことが起こってしまうとも知らずに。
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