VIOLENCE LOVE
『奇天烈すぎる』
「うぉおぉぉ!」
「きゃっ!」
この男、デタラメすぎる!
型もなければ思考も読めない。
本当に前しか見えてないし、脳が物事を考えてない。
直感で動いている感じだ。
殴る、蹴る、投げる、潰す、押す、引っ張る、飛ぶ、叩きつける…
単純明快なその攻撃は止まない。
…これ、何本かイったかなぁ…
ギシギシと鳴る骨を心配しながらガードだけをする。
それでも訴えは止めない。
「暴力、はんたーい!」
「黙れぇえぇ!暴力反対は!俺が!言いたい言葉だぁぁ!!」
「はぁ!?」
彼は意味のわからない言葉と同時に自販機を持ち上げた。
……私以外で自販機持ち上げた人、初めて見た………
この男は本当に奇天烈だ。
「のぉおおりゃぁああ!」
「え!ちょ!」
何をするかは、もうわかる。
ドゴーンッ!
私に直撃した自販機は私を怒らせるのに丁度良かったらしい。
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