VIOLENCE LOVE
『コンビニ』
たんたんと物事は進んでいった。
トムさんがバイト先に連絡すると即刻OKをもらった。
明日からすぐに仕事だそうだ。
「面接とかは……?」
「あー…大丈夫大丈夫。そういうのは必要ないから。あとで上司に挨拶に行くといいべ」
トムさんは笑いながら私の肩を叩いた。
「これから宜しくな」
「こちらこそ、宜しくお願いします」
トムさん…と静雄に感謝しながら深々と頭を下げた。
これが、数時間前の話だ。
今はアパートで午前中と同じようにゴロゴロとしている。
片付いていないダンボールがあちこちにある。
決して狭くない部屋だが、荷物が入ったダンボールがあるために狭く見えてしまう。
「明日からか……」
バーで働くのは初めてだ。
まだ17才だが、バーで働けるのだろうか……そう思いながらケータイを開く。ケータイのディスプレイに映る時計が21:20を指していた。
「夕飯食べてない…コンビニ行くか……」
お腹が空いている感じを覚え、ゆっくりと起き上がる。
私のアパートから歩いて2、3分のところにコンビニがある。そこを目指して財布を片手に歩き出した。
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