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*死帳噺*
蜜と唾=罪と罰。月N
何の躊躇いも
意味さえも

持たぬまま


あの場所へ行ってみた


ミタカッタンダ
アノヒトトノヲ……




「蜜と唾=罪と罰」





「キラ」


私はあれから数日間
キラ…夜神 月と
共に過ごしている


「だから僕は
キラじゃないと
言ってるだろう?」


「…でも貴方が
キラと言うのは事実です」


苦笑いをしている


「…ニアはなんで
僕と一緒にいるの?」


聞かれた事に驚愕して
持っていたピースを
落としてしまった


「…何か…理由がないと
駄目ですか…?」


「いや…
何故かなぁと想ってね…」


理由はきっと…好きだから
好きだから…一緒に居たい…


「私…出掛けてきます」


「一人で行くのかい?
僕が逃げ出すかもしれないよ?」


「貴方は…逃げません
わかっています」


私はその場から離れ

Lとキラが手錠生活を
していた部屋に行った


「…此処ですね…」


何の躊躇いも
何の意味もなく


私はその部屋のドアに
手をかけた



ガチャ


「………!?……」


目の前にはLの姿

いるはずがないのに…
此方に向かって歩いてくる…


「…え…Lっ…!!」


私はとっさに叫んでいた

けれど彼の耳には入らなく
私を通り抜けて行ってしまった


『おかえりなさい、月くん』

『ただいま、竜崎』


この部屋の残り香のせいか…


ありえないモノが
起こっている…


『月くん…抱いて下さい…』


『…おいで?』


聞きたくなかった
Lの口からそんな言葉


月はLの口唇を塞ぎ
舌を絡めていく


『んっ…ふ……』


涙が出た…
目の前で起こっている
この部屋の残像に…


『はぁ…もっと…っ…』


もう見せないで下さい
もう触れないで下さい
もうそれ以上……


「…嫌…です……!!」


叫んでいた
息を荒くし私は
何を……

「…はぁ……」

なんでこんなものを
見てしまったのだろうか…


私はそれほど夜神月を
愛してしまったのだろうか…


「L…っ…」


ぼんやりと窓際に二人が
重なり合うのが見えて
また涙が出て…


この場から逃げ出したかった
辛くて嫌だった


「…っ…」


すくむ足を無理矢理立ち上がらせ
私はその部屋を出たあれから何時間立って
私は帰ったのかわからない


「おかえり、ニア」


「……ただいま…」


雑誌を読んでいた夜神月が
部屋に入って言葉を放つ


「何処に行ってたの?
って僕が聞く権利はないか…」


はははと笑う貴方


「…貴方とLが過ごした
あの部屋に行ってきました…
それだけです」


「………」



言葉が詰まる夜神 月

あんなのを見たなんなんて
言えるわけない


「…性欲処理は平気なんですか?」


私は何を言っているのだろう
触れたいと想ったから?


それともあの残像を見たから
私自身、欲求不満なのか…


「…まぁ、余り良いとは
言いきれないな……」


目線を反らしながら
貴方は苦笑いをしていた


「…私とセックスしませんか…?

私は女性、男性とも
経験がありませんが……

それでも良いなら
キラ、貴方の好きなようにして下さい…」

唾を飲む音が聞こえた




ピチャピチャと卑隈な音が響く




「…っ…はぁ…あっ…!!」


私の性器をしゃぶりつく
優しく時に激しく

「あっ…やぁ…っ…」


「嫌なら止めるよ?」


澄んだ瞳に見上げられれば
嫌なんて言葉は出ない


「っ…もっとして…下さい…っ」

強く吸われて性器が
絶頂を迎えるのがわかる


「あっ…あっ…もぅっ……」


「いいよ…このまま出して」


ちゅうっと吸った瞬間に
私はイってしまった


「はぁ…わ…私も
貴方のを…しましょうか…?」

「…そうだな…
じゃあ…舐めて…」


甘い声を耳元で囁かれただけなのに
私の心臓は彼に聞こえそうな位
激しく動いていた


私は彼のズボンに手をかけ
ファスナーをおろしていく


既に立ち上がっている彼の
性器をしゃぶっていく


「っ…ん…ふっ…」


口に全部入りきらない…
先端を舌先で舐めつくしていく


「はは…なんか猫みたいだな…」

「ん…はぁ…」


「もういいよ?」


彼は私の顎に手をかけ
軽く唇を寄せた


「…っ…」


「慣らすから力抜いて…」


彼の指が蕾を刺激して
広げていく


「ひっ…あっ…あっ…!」


異物が入る感覚が
躯を突き抜ける

痛くてしがみついた


「ニア…大丈夫?」


「…っ…痛いで…す…
だけど…止めなくて良いです…」

「そう…じゃあ…しがみついても
良いから…力抜いて…」


ゆっくり挿入ってくる
傷付けないようにそっと動く
彼の全てが今は辛い…


「はぁ…あん…キラ…っ…」


「キラじゃ「…っ…月く…ん…」

わざとそう呼んでみた


「これで良いですか…?」


「…あぁ…」


嘘吐き
ほんとはLに呼ばれたい癖に…


「あっ…はぁっ…」


いきなり指が動いて
声が漏れた


「…まだ痛いかい?ニア…」


「…あっ…平…気…
もっと…っ…してぇ…あんっ…」


Lはどんな気持ちで彼に
抱かれていたのだろう


こんなに優しく抱いて
貰っていたのか


今の彼はとても優しく
キラとは想えない


「…入れるよ」


グプッ


「あっ…はぁっ…いた…いっ…」


「大丈夫…力抜いて…」


彼の性器が私の中に入っていく
ゆっくりと奥まで


「はぁ…あん…っ…」


「僕に捕まっていいから」


彼はそういうと少しずつ
動き始めた


「あっ…あっ…!
月く…っ…ん…!!
気持ち…イイっ…」


行為の中ひたすら私は
彼の事をそう呼んでいた


「ここが…良いのかい?
…ニア…」


「はぁ…んっ…良いです…
気持ち良いっ……
あんっ…あっ…あっ…!!」


前立腺を攻められて
私はイキそうになって


「っ…もう…駄目で…す…っ…」


「僕も…だよ…竜崎…」


彼が呼んだ名前が頭から
消えなくて私はそのまま
イってしまった…


彼はそのまま寝ている


甘い甘い蜜と唾


その裏には罰と罪


夜神 月を愛して
しまった事が罪で


望んだ行為が罰


Lへの想いを消さなくても良い
私への想いなんかなくても良い


ただ貴方に一瞬でも
抱かれたいから
愛されたいから


嘘、偽りの愛情を下さい


愚かな私に…


極上の蜜と唾を……













*終*


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