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*死帳噺*
蛍火。月L





貴男は今
何処に居られるのでしょう


私の影は
壁に焼き付き


此の時代に
戦場の面影を
残すでしょう


貴男は今
塵になり


私は今
灰になり


硝子の破片と
二人の姿


蛍、命短し
百合、騒ぐ


今宵…
黒い雨と赤い空











「…崎…、…竜崎…」


「…月…くん…」


彼に起こされ
冷や汗をかいてた事に気付く


「うなされていたよ?」


何故あんな夢を見たのだろう…


「夢で…良かったです…」


過去の記憶なのだろうか


酷く懐かしい感じがした


「どんな夢を見たの?」


彼は私を抱き締め
問いだした


「…言葉に…出来ませんね…
けれど私達は
再び巡り会えたのですよ…」


貴男に出会えて良かった
貴男を好きになって良かった


本当に心からそう想える


「竜崎でも言葉に
出来ない事もあるんだな…

愛しているよ」


耳元で囁かれ
軽く頬に口付けを落とす


「ふふ…私もですよ?」


彼の背中に腕を回し
深く濃厚な口付けをする


そのまま押し倒されて
彼の手が私の躰を這う

胸にある突起物を
もてあそび始める


「んぅ…っ…!」


我慢出来ずに声を上げてしまう


「イイ声聞かせて…?」


丁寧に服を脱がしていく彼は
何時ものように優しく


私を愛してくれる


キラであって
欲しくはない


彼は私の
大切な愛しい人だから


「何を考えているの?」


貴男は優しく
私に微笑む


「…貴男の事ですよ」


愛しい貴男


一生……
私を愛して下さい


「嬉しいな…僕も
竜崎の事だけ…」


彼は私の性器を口に含み
甘噛みをしながら
高ぶらせていく


「…はぁん…っ…月…くん…」


大好きです


愛しい想いは口から
出ては来ない


変わりに出てくるのは
いやらしい私の喘ぎ声だけ


「…竜崎…」


彼が私の名を呼ぶだけで
躰が熱くなる


「月…くん…
もう…っ…入れて下さい…」


彼のズボンを下ろし
そそり起つ性器を
撫でながら私は言った


「じゃあ入れるよ?」


普段から慣らしているせいか
グプッという音と共に
すんなりと入っていった


「あぁ…!あんっ…
はぁ…っ…!」


奥まで貫いてくる肉棒に
躰が勝手に揺らめく


「竜崎…好きだよ…っ」
彼の腕の中で揺らされ
愛を囁かれるこの瞬間が
一番幸せな時間


「ふっ…あっ…!
私も…っ…貴男が…
好きです…っ…!!」


背中にしがみつき爪を立てる


私の物だと言う証


激しく出し入れされる度に
絶頂に近い事を知る


「月…っ…く…ん…っ!
…はんっ…もうっ…!!」


「今日はやけに早いな…
じゃあ…一緒にイこう?」


更に動きを激しくして
前立腺を攻め立てる


「あぁっ!はぁ…!!
やぁっ…!イくっ……!!」


「くっ…僕も…っ!!」


二人同時に絶頂を迎えた


「竜崎、眠い?」


「いえ…目が覚めてしまいました」


時計を見ると夜中の二時半


シーツをまとい窓の方へ歩く


「月くんは…眠たいですか?」


「いや、僕も目が冴えてね」


にっこり微笑む貴男


私がうなされて
きっと私の手を
握り続けていたんでしょう


そういう所が愛しいんです


「本当、貴男は優しい…」


カーテンを開け
月の光が部屋を包む


「…あっ…月くん…
アレは…?」


「ん?あぁ…蛍だよ」


こんな所で珍しいなと
貴男は言った


「…綺麗ですね…」


「そうだね…」

















風になる神風は
闇の中へ消えて


再会の夜に咲く
蛍の光━━━…










*終*


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