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月と星と空
柚の秘密
名取「ここならいいか」私と名取さんは庭の角に来た。・名取「まったく。なんで夏目に相談しなかったの」加奈「すいません;。それに…あんまり夏目くんには迷惑かけたくなくて、悩んでたらこう…;」名取「他人に迷惑をかけたくないとこは、2人とも似てるな」加奈「…」名取「だけど、今回は1人で悩んじゃいけないことなんだよ?キミだって解ってただろ?」加奈「…はい」名取「反省してるみたいだから、今回は許すけど」加奈「すいません」名取さんはため息をしてから小声で言う。・名取「夏目達が来てる」加奈「え?夏目くんが?」名取「シッ。加奈ちゃん、誰が聞いてるか解らないから」加奈「ごめんなさい」名取「安心して。キミはここから助けだすから」加奈「名取さん…」名取「怖かったろ?今すぐにはムリだけどキミを必ず、夏目のもとに帰す。キミはここにいちゃいけないからね」名取さんの言葉に、私は安心した。………〈夏目目線〉先生「さて、そろそろ動くか」田沼「ほんとに大丈夫か?」先生「仕方ないだろ、加奈を助けるためだからな」ポンッ…と、先生は女子高生に変身する。・夏目「正直、俺も心配なんだが;」先生「だったらやめてもいい
んだぞ!」と、先生が怒鳴ったとき。・??「ちょっと!そこで何してるの!!」と、女の子の声に驚く。・??「さっきから気配がして気になって来たんだけど。あなた達は何?的場家の関係者?」夏目「いや、俺達はその―」ゆっくり後ろへ振り返る・柚「…え?」夏目&田沼「え?」声の人物は加奈さんといつも一緒にいる…夏目「草刈?」柚「夏目くんに―田沼くん?」夏目「どうして草刈がここに?」柚「それは私も聞きたいんだけど?」田沼「まさか…祓い屋とか言うんじゃないよな?」柚「ギクッ…;」先生「安心しろ。その娘はたいした力をもっていない」柚「グサッときた;今の一言;」先生「加奈の友達がなぜここにいる?お前こそ何者だ?」柚「夏目くん、この人は?」先生「質問してるのはこっちだぞ」夏目「先生、そんな言い方しなくても…」先生「優しくするのは苦手なんだ」柚「解ったわよ、言うわよ」草刈さんはため息をしてから「私ね、祓い屋について修行中なの。私の両親が…祖母の時代から的場家と繋がってたから。両親は何も力がなかったけど、娘の私に力があると解った祖母がね祓い屋になれって」先生「祖母は祓い屋だったのか?」柚「
結構力が強くて評判な祓い屋で、そこを的場に知られた。それで私のことも知られて、祓い屋になったってわけ」夏目「断れなかったのか?」柚「両親がふつうの人間でしょ?だから祖母は喜んじゃって。断っても話しを聞いてくれなかった」草刈さんは俺と向かい合う。・柚「ほんとはね、夏目くんが転入してきたころから夏目くんは妖怪が見えているって知ってたの」夏目「え?」柚「だって私も見えてるんだよ?気づくはずないでしょ?行動怪しかっし」夏目「;」柚「でも、夏目くんにはどう声をかけたらいいか解らなかったんだよ。でも、そんなある日に加奈が来た。この子だったら仲良くなれると思って声をかけたの」田沼「坂井には自分のこと言ってあるのか?」柚「言うわけないじゃない。同じ世界を見てる友達なくしたくないし…。でも、今日でバレちゃうかもね」草刈さんは寂しいそうな表情になる。・柚「まさか的場の嫁が加奈なんて…。大丈夫かな。加奈」先生「お前な」柚「?」先生「その加奈を助けにきたのがこいつらだぞ」柚「そうなの?」先生「あたりまえだ。誘拐されたようなものだからな、加奈は」柚「うわぁ―;的場ってそんな奴なんだ;。でもきよ
つけてよね、相手は的場なんだから」夏目「草刈はどうするんだ?これから」柚「私は祖母の代理で来てるんだけど。加奈が危ないから私も協力する」田沼「大丈夫なのか?そんなことして」柚「なんとかなるなる!」夏目&田沼「;」先生「じゃ、あれだな。田沼は柚と行動しろ」田沼「え?」柚「え?ってなに?私とじゃ嫌なわけ?」田沼「いや、そんなことは…」先生「じゃ、私のやることは柚お前がやれ」柚「え?なにを?」俺達が計画していたことを草刈さんに説明した。・柚「ん。了解。そいじゃ田沼くん行こうか」先生「おい、田沼コレをつけてけ」先生はバレないように布を渡す。「柚はいいが、お前にはコレが必要だからな」田沼は顔を半分隠すように布をつける。・夏目「田沼に草刈、きよつけろよ」柚「夏目くん達もね」こうして俺達は別行動になった。…〈加奈目線〉七瀬「加奈様、そろそろ挨拶の時間です」加奈「え?あ、はい」私が移動しようとしたときだった。・??「きゃ―!」と、女の子の悲鳴に 会場がザワッとなる。・客「どうした?何かあったのか?」とある人が女の子に駆け寄る。・女の子「森の中で、妖怪がでました!」その一言に
ザワッとなる。・客「お前は祓うことができんのか?」女の子「私は―」七瀬「その娘は修行中の身。祓うほどの力はありません」客「なら、なぜこのような場所に来た」女の子「私は祖母の代理で来ました。私の姓は草刈と申します」客「あの草刈様の孫か!」女の子…柚が私のところに来る。・加奈「柚が…祓い屋だったの?」柚「ごめん。加奈、ずっと秘密にしてて」加奈「柚…」客「その娘に祓われなければ、私達が祓いに行きます」的場「いや、いい」的場さんが私の前にくる「私の嫁に祓わせる」加奈「私にですか?!」的場「お前にならできるだろ?」加奈「っ…」的場さんには逆らえない。・加奈「はい。やります」……こうして、私は弓矢をもって森に入った。・加奈「できるかな;私に;」ガサガサと森を歩くと、口をふさがれる。・加奈「っ?!む!むぐっ!む―!!」??「坂井、俺だ」加奈(この声は―)「まふまむふん?」田沼くんはパッとと手をはなす。・田沼「大丈夫だったか?」加奈「ビックリしたよ!」田沼「悪い;」加奈「ハッ!まさか田沼くんが妖怪とか?」田沼「は?」加奈「妖怪は化けるし…」ジッ…と田沼くんを見る。・田沼「いや、安心し
ろ。人間だから;」加奈「ごめん。冗談冗談」田沼「草刈はうまくやったみたいだな」加奈「なんのこと?」田沼「草刈が森で妖怪を見たって騒がせれば、坂井に祓わせるだろうって」加奈「え?じゃ、妖怪の話しは嘘?」田沼「そういうこと。そうしないと、坂井は外に出れなかっただろ?」加奈「でも、嘘ってバレたら」夏目『そこはちゃんと考えてある』ガサッと夏目くんが現れた。加奈「夏目くん?」夏目『夏目じゃない。私だ』加奈「先生か…」本人とは少し目つきが違ってた。・田沼「ポンタ、なんでここに」夏目『お前だけじゃ心配だからだ。おい、そろそろ動くぞ』……〈夏目目線〉夏目「うまくいったかな…」俺は離れたところで待機していた。先生は田沼だけじゃ心配だからと言って俺の姿になって田沼の場所に行った。・田沼「夏目!」加奈「夏目くん!」田沼と先生、加奈さんが走ってくる。・夏目「田沼!加奈さん!」加奈「はぁ…;はぁ…;着物って走りにくい;」夏目「加奈さん、大丈夫?」加奈「うん。なんとか」夏目『お前ら、ゆっくりしてる時間はない―』??「やはり、こういうことでしたか」闇の中から的場さんが現れた・的場「ここは私の庭です
から、逃げれませんよ」的場さんは加奈さんに手を伸ばす。・的場「さ。私と帰りますよ」加奈「…嫌です」的場「あなたに言いましたよね?キミは夏目貴志の側にいたらいけないと」加奈「私は、祓い屋なんかに興味ありません」的場「…」的場さんは加奈さんを見つめる。・夏目『こいつはまだガキだ。頭首の嫁にするには早いと思うが?』的場「最近、祓い屋の数も少なくなっていますからね」的場さんは加奈さんの顎に触ると目線を合わせるかのようにクイッと上げる。・的場「コレほど強い力の主だ。子作りするには、早めのほうがいい」その言葉に、俺は加奈さんの顎を触っていた的場さんの腕を掴んでいた。・夏目「好きでもないのに、ムリヤリそんなことをするんですか?相手の気持ちを考えずに」加奈「夏目くん…」的場「この娘と私の子なら、さらに強い子が産まれます。それに、彼女なら私もイヤじゃない」夏目「っ!」夏目『夏目、おちつけ。お前の力じゃそいつに勝てない』夏目「だけど…先生」的場「おい、娘」加奈「―」的場「今日のところは逃がしてやる」加奈「え?」的場「だが、お前は私のものだ。覚えておきなさい」加奈「だから、私は祓い屋なんか
に興味はないですって!」的場は薄く笑う。・的場「さ、早く行け。あまり遅いと部下達が来る」先生はポンッ…と、斑になる。・斑「行くぞ、乗れ」夏目「加奈さん、先に乗って」加奈「ありが―」加奈さんは的場さんに腕を引っ張られると、そのままキスをされた。・加奈「な、な何にするんですか!」的場「言ったでしょう?あなたは私のものだと」加奈さんは的場さんから逃げると、「夏目くんに田沼くん、早く帰ろ」俺と田沼の腕に抱きついてきた。的場さんは俺達が見えなくなるまで、その場を動かないでいた。

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あきゅろす。
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