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おもいびと
◇WAY OF LIFE5
海斗は前に歩き出した。
背筋を伸ばした、背の高い凛とした後ろ姿。
その姿をこの目に焼き付けて。
おれもまた、胸を張って生きていける大人になろう。
十五年後の未来に向かって。
駅ビルのドアをくぐった海斗の後姿が、人ごみに吸い込まれるように消えていった。
同時に、街音とざわめきが耳に戻ってきて。
瞬間。
おれの全てが空っぽになったような。
透明な存在になったような。
そんな、底知れない孤独に襲われた。
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