おもいびと ◆イノセント7 女は余すほど寄ってきた。 ガキの癖にどいつもこいつもおれと寝て、薄っぺらい箔付けたがるビッチばっかで。 他校のバカアマまで言い寄ってきてウザイ。 大人の女と付き合ってるなんて噂が流れて、告られる事は激減したけど。 どこから情報が流れてるのか、よく知らない女からの誘いのメールが来て。 余程の事がない限りは拒まなかった。 ガキはめんどくせぇけど、大人の女はそこそこいい。 後腐れ無いし金をくれる。 おれは、その金で自分の外見を磨いて、ついでにスキルも磨いて、女をタラシ込む事を覚えた。 女にとってはおれみたいなのはていのいいペットで、好きに飾って好きに可愛がる。 素直に甘えていればいい思いが出来た。 中には、真面目な現役大学院生もいて。 勉強にも不自由しなかった。 順風満帆な学生生活。 次第におれのナリが派手になっても、ストレスをためない生活で、おれの成績は伸びていたし。 部活にも集中出来たから、誰にも咎められることはなく。 成績優秀なスポーツマンって肩書きで。 おれの青春ってやつは充実しているんだろう。 だけど本当は。 おれはもう、デカイ乳にも柔らかい肉にも興味はなかった。 弟を抱いて、自慰を教えた時の方が何倍も興奮して。 おれの性器が痛みを感じるほど勃起していたのを覚えている。 おれはその時から、自分の性癖を少しだけ自覚し始めていた。 イノセント ──終── [*前へ] [戻る] |