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爆音オルガスムス
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小学校を卒業したら、中学校へ行く。

着たくもないダサい制服を着せられて、デカいカバンを持たされて。

詰襟は首が痛いし、バカみたいに厚い教科書はやたら重い。

当たり前のことを当たり前に強要されて、反抗するにはどうしたらいいのか考えながら、結局は何もできないままおとなしく過ごす無気力な日々。

安穏と言うには色んなものが溜まり過ぎているし。

この鬱積して霞んだやりきれない不発感のまま道を外れるにはガキのくせに倫理観が育ち過ぎた。



受験はそれなりに努力した。

親の期待には応えたいと思っていた。

兄ちゃんも姉ちゃんも行った学校だから、疑問にも思わなかった。



だから、入学した途端につまんねェと思ったところで。
後の祭りだ。



なんだってまた担任がハゲなんだよ。

呪いかこれ?

おれのフサフサを妬んでるのかこれ?



ハゲは校則にうるさいからウザいんだよ。

髪なげぇとか絡んでくるし。

「――生徒に精力使う前に家庭に精力を注げハゲ」




…………あ。





声に出して言ってしまった。



担任の頭が真っ赤になったのを見てしまって少しだけ後悔した。

「ダル……バカじゃね?」

クラスの奴が口々におれを謗る。



いつもダルそうだから『ダル』。

おれの名前なんて誰も呼ばない。



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