爆音オルガスムス
10
高校に入って、すぐに部活を始めて、先輩の命令でユニットを組まされた。
一年新入部員の四人組。
一年なんて全然期待してなかったけど。
初めて一緒に演った時、全身が震えて股間が反応した。
ドラムは小学校の時から叩いてたってヤツで、練習量が半端ないからどんなに叩き込んでもパターンがブレないし体力負けしない。
テクもガキのくせに信じられない。
ストロークが綺麗だ。
ソイツが、目ざとくおれのテントを見つけてからかってきた。
「おまえ音で興奮すんのか!?」
おもしれーヤツ!!……と言って笑われた。
「クールだな」
そう言って好意的に笑うベースも最高。
中学からウッドベースをかじって、中二からエレキに転向したって割にはすげぇテクで。
デカいガタイでベースを弄ぶように叩き出すリズムと、空気の振動で全身を揺さ振られる重低音こそ、おれにとっては最高にクールで。
ケツの奥を掻き回されているみたいな、熱い疼きがたまらない。
「いい声だな。……興奮してくるとやたら艶があってエロい」
そんな風に真を見抜くギターは、グチャグチャになったおれを撫でまわすような音で更に煽る。
だめだ
だめだ
達ってしまう
部活がこんなに気持ちいいなんて。
スゲエ最高の気分。
部活だけで下着の替えが必要になるまで濡れて。
コイツ等のエロい演奏に慣れるまでは苦労した。
今まで友達すらいなかったおれに、奴らは最高の気持ち良さをくれる。
おれは、この連中に出会わせてくれた先輩に、本当に心から感謝した。
そして夏になる頃には、おれはやっとこの快感にも慣れて、興奮をコントロールできるようになっていた。
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