RISING SUN
全員集合 2
「──おれ……何時集合ですか?……って訊かれた」
諏訪あァァァァァァ───ッッ!!
オマエかあァァァァ───ッッ!?
おれたちは一斉に諏訪を咎めたが、諏訪は自覚していない。
「え……なんで?」
部活にしてしまった張本人は、本気で部活だと思わされたらしい。
「せんぱーいポテチいかがですかあ?」
諏訪の背中側の座席から『砒素っ娘』がポテトチップスの袋を見せてきた。
「食う」
諏訪は何も考えていない。
いや。
今は食い物の事しか頭にない。
目の前にぶら下げられた餌に脇目も振らずに食い付いた。
今や『砒素っ娘』からの食べ物には常時『よし』のサインが出ているようで、諏訪は警戒心を解いている。
餌付けか……
なかなかやるな
そんなおれの視線を感じたのか、『砒素っ娘』はおれに笑顔を向けてきた。
「先輩もどうぞ。たくさんありますから」
……………可愛いじゃないか
くそ
おれの敗けを認めた表情を読んで、『砒素っ娘』がほくそ笑んだように見えた。
まさかこの女
…………黒幕か!?
おれは嫌な予感がしてきた。
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