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RISING SUN
登竜門3



『登竜門』のステージでは演奏が始まっている。
なのに、諏訪はおれを離そうとしない。
むしろ積極的に責めてくる。

興奮を溜めて、呼吸を荒げて、こんな衝動を見せる諏訪は初めてで、おれは混乱していた。
容赦ない愛撫に昂められて、ためらいもせず責め立てる指先がおれを追い詰めて、脆くなっていた自制心を奪い去る。

こんな野外での行為なんて初めてで、おれは一片の抵抗を感じていた。
声を殺して、身体を竦ませて。
諏訪はそんなおれの心情を察して、耳を舌先で吸っておれの股間をカチカチにしてから、さらに熱い言葉で耳元に囁きを落とした。

「声は聞こえないから、平気」

耳元が熱く濡れて、それが外気によってすぐに冷えて、おれはゾクリと背筋が粟立つような感覚に落とされた。
次第に力なく崩折れる膝が、おれの腰を茂みに落とす。
多少の喘ぎ声なんて、爆音でかき消されると知っていて、やる気満々でここにやって来たって事か?

「──イって、芳。キモチいい声聴かせてよ。……ちゃんと啼いて、おれをいかせて」

「わけ……わかん、ね」

エロい言葉での煽りとおれ自身を追い立てる指先が、どうしようもなく不埒な欲に濡れるおれを快楽に導き続ける。

おれを一方的に責めるだけで、これでおまえは達けるって言うのか。
ホントに、訳分かんねぇ。

「──あ!?……んぅ、朱鷺……。朱鷺雄!」

不意に乳首を舐ぶられて、身悶えしてしまいそうな下腹の疼きに襲われる。
不覚にも甘ったれてしまうおれが、ギュッと力を入れて諏訪を抱き寄せると、諏訪は切なげに眉尻を下げた笑顔で迫ってきた。

「……可愛い。芳」

囁きとキスをもらって、頭の中が痺れて、腰の奥が疼く。



やばい……
いいかも



身体だけじゃなくて、何だか気持ちまで煽られて、胸が熱くなって酔わされる。
こんな切羽詰まった、ひたすら一途に求められている感じが新鮮で。



何だ、この気持ちは……



もうホント
これって、オンナの心境そのものなんじゃないのか?



そんな事に気付いたおれは、二度と後戻り出来ないような、情の快楽に支配されてしまった。

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あきゅろす。
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