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RISING SUN
会場にはいりました1



初めてのライジングサンロックフェスティバル。

略してRSR。



正直、おれはこの祭りを侮っていた。



港に向かう広大な敷地に設置された会場と、会場を賑わす露店の数々。
とにかく飲食店のブースの多さには驚きだ。

有名店が集中して、ひとつの街を作り上げて。
しかもコンビニまである。



丸二日間ここで過ごすわけだから、このくらいの方が不自由がなくていいのか。

宿泊も、テント持参でキャンプだからな。



軽音部の連中は、今頃テント村でベースを作っている最中だろうか。



男女がテントで二晩も過ごす訳で。
そうなると何も無い方がおかしい。

ハプニング伝説のひとつやふたつ、土産話に持って帰る事になるんだろう。



ライブ一日目は午後三時から深夜一時頃まで。
二日目は昼過ぎから翌朝までの予定だ。

ステージは会場内に七ヶ所。
そのうちのほぼ中心に位置するステージを、おれたちが担当する。


おれたちは店長に連れられて、その会場に到着した。


ロックフェスの開場とともに、人の波が恐ろしいくらいの勢いでどっと押し寄せて。
ステージ横のPAブースから、おれは圧倒されてただ茫然とその光景を眺めていた。

こんな祭りにスタッフとして関われるなんて、おれの生涯ではこれが最初で最後だろうと思う。



凄い。



おれの背中がぶるっと震えて、おれは自分が興奮している事に気付いた。

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あきゅろす。
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