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オリジナルBL小説
言えない気持ち
事務所から出ると黒い車が止まっていた。
見覚えのある人が??
父が逃げた時吉岡の横にいて自分に怒鳴った人だとすぐに分かった。

「平賀さん??」「お待ちしていました。さぁ乗ってくだせい・・。」
「ついて来たんですね。」「若から護衛を頼まれました。」
「護衛??」
そう、吉岡は公園での事を気にしているのか、私が逃げるかもしれないので常に監視しているのか。理由は分からないが自分に付きっ切りの部下を回すほどだから何か意味があるのかもしれない。
でも、考えてもしょうがない事だと思った。
「私は、逃げたりしませんよ。今日も仕事には行きますから。」
黒い車に乗ると平賀が横に座って、車が発進した、運転手は他にいるらしい。

沈黙を破って

「今日は、仕事の時間まで外に出ない様に言われていたんじゃないんですかい??」
「そうですけど、私が外出してもあなたが付いて来るんだから問題ないんじゃないですか??」
ぶっきらぼうにそう言って車の窓から過ぎて行く風景を眺めた。
「それもそうだが、分かっちゃいないなぁ・・・。」
「何がですか??」静かに言った。が、「若はあんたが好きなんだよ。」
カァーとなって彼を睨んで感情のあまり大きい声で怒鳴ってしまった。
「そんな事あるわけ無いでしょ!!」「では、あんたは若に好かれたいんですかい??」

「どうしてそんな事を??」
「あんたの若見る、目みりゃ分かる。考えてもみなせい。若はあんたを沈めなかった、一括返済もさせなかった。
 自分のテリトリーに住まわせてベットまで与えている。あんたにはゲイバーで稼いだお金で返済して貰う。しかも体を売らないでね。いいご身分だ。
普通だったら、いろんな男に抱かれてでも返済しなきゃいけねぇー所をそうしないのは何故だか考えてみーや。」その話を息をのんで聞いていた。
「さっするに、あんたを独り占めしたいんだろう。」

「そんな??」

本当にそうなのだろうか??あの人が私を好きなんて事はありえるんだろうか??


キー
車が見慣れたマンションの前に止まった。
「平賀さん。一つだけ、私の借金ってあとどのくらいで返せますか??」
「あと、三ヶ月は働いて貰わんとな。」「そうですか、有難う。」
「仕事に行くにはまだ早いいつもの時間に車回すしな。」「はい。」

車がカーブを曲がって消えるまで、見送った。
部屋に戻ると、スーツで決めた吉岡がしかめ面して待っていた。

「あっ・・・あの。」「男と会っていたそうだな。」
平賀から聞いたのか・・・。
吉岡はうつむいた私が気に入らなかったのか、腕を掴んで奥の部屋まで連れて行き
ベットに放り投げた!!「わっ!!」かばっとベットに手をつき私が逃げられないように私をベットと自分の篤い体で挟んだ。
「誰だ??その男は??」「・・・。大学の時の先輩です。一緒に法律事務所を持とうって約束してたんです。」「目をそらすな。今さら何故会いに行った??そいつと寝て金が欲しかったのか??」あごを掴まれてどうにも抵抗できない。
「そんな事・・。ただ・・。」「ただ・・なんだ??」
「別れを言いに・・・。 自分はもう先輩の元で働けないって・・。」
なんだが、涙目になった。
「・・・・。」吉岡は深い沈黙の後私にこんなひどい言葉を浴びせた

すっと、体を起こして、背を向けて。

「何だ。抱かれて、金でも搾り取ってくればいいものを。」
そうそっけなく言った。
胸に突き刺さる悲しい気持ちになって。
吉岡の前とは関わらず涙がポロリと落ちた。白い頬を漂う、大きな言えない気持ちが
想いがドンドン流れ出た。



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あきゅろす。
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