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オリジナルBL小説
動かない身の上
あれ??
どうしたんだ??私は
「痛っ!!頭がズキズキする。」
タオル??

目が覚めると知ってる天井が向かえてくれた。
起き上がると自分の額から湿ったタオルが落ちた。
窓の外はまだ、薄暗い。
よろよろとベットから出て、リビングまで歩いた。


昨日はどうやって帰ってきたのだろう。
「いたっ!!」
手で自分の頭の異変に気がつく
「あれっ。包帯??」

包帯に触った瞬間に、昨日の事を思い出した。
あの後、自分で体の熱さに気がついて、そのまま。

廊下の壁に手を付きながらその後どんな多大な迷惑をかけてしまったのか想像出来た。
リビングに行きながら考えを巡らした。
まず、風呂に入ろうそれから、仕事場に電話をして。それから・・・。

脱水所に入って、自分が着ているものを見ると、ガウン。だった。
あれっ!?
「まさか!!」
知らぬ間に脱がされたんだ・・・。
吉岡さんに!!
そう思うと体中が風邪の熱よりも上昇してしまったかの様だった。
「馬鹿だな。意識し過ぎだ・・・。」
着ていたガウンを脱いで、下着を脱ぐと新しい下着を持ってくるのを忘れていた。
ところが
ガウンとTシャツと下着が一式で置かれていた。
吉岡さんは、私が風呂に入るのを見越して??
そう思うと胸の中にじゅんわりと熱いものがこみ上げて来た。
たったそれだけの事で陽は幸せを感じた。


熱いシャワーが自分の体を流れ落ちて過ちも、汚れも落としてくれている様な気がした。 
あんな事をしたなんて誰にも知られたくない。
そう思うと、自分の体を石鹸でごしごし洗っていた。
少し、赤くなった所で我に帰って。
また、馬鹿な事をしたなと思った。

体を拭いて下着を着て、Tシャツを着てガウンを羽織った。
シャンプーの匂いがする。
そういえばローズの香りだったかな。
そんな事を考えてリビングに出ると。
吉岡がシャツにスラックス姿で、テーブルの椅子に座って、酒を飲んでいた。
いつもはオールバックの髪の毛が垂れていてあのバスルームでの事を思い出した。

かぁっと熱を帯びてくる体を知りながらも気をしっかり持って
「あの・・・。私は・・・。」
どうやって帰って来たのか憶えてないのだがと言葉が続かなかった・・・。
「トイレで倒れてた所を見つかってな。俺が車で迎えに行ったんだ。
 その時にはもう熱が出てたな。それで、帰ってから着替えさせて
 ベットで寝かせたんだ。」
自分の知らぬ間に裸を見られてたんだ・・・。
恥ずかしくなった。

そして、自傷行為をした事を気づかれたかもと思った。

「あの、お店の方には??」
「ああ。大丈夫だ明日はお前は休みだ。さっさと寝ろよ。」
「あっ・・・。はい。そうですね。
   早く治さないないと働けませんしね。」

その時、ぐらっと立ちくらみがしたと思ったら、大きな熱い胸が自分を支えている事に気づいた。
「気をつけろ、それからお前は今夜俺のベットで寝るんだ。お前のベットはまだ汗吸ったシーツのままだから俺のベットで寝るんだ。いいな。」

陽は、そんな話おかまいなしに、吉岡の胸に顔をうめていた。
久しぶりに感じるこの人の鼓動体温受け止めてくれた大きな手。
一つ一つが陽を幸せにした。
「どうした??歩けないのか??」
「吉岡さんも・・・一緒に、寝ましょ・・・!!」
口走ってから「えっ!!」と心の中で思ったが遅かった。
「誘ってんのか・・・。」
あごを取られて熱い唇が落ちて来た。
「んっ・・・・。はぁはぁ・・。」
舌が入って来たそうぼんやりと吉岡の顔を見ていると
吉岡がクスリと笑って
「いい味だ・・。本当はこのまま寝させる気なかったんだ。
   抱けなかったら凄い据え膳だからな。」

「吉岡さん・・。」
「んっ??」
何でキスなんてするんですか?
何で優しく微笑むんですか?
そんな言葉が浮かんで来たけど・・・。
「好きです。吉岡さんが好き・・・。」



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