[携帯モード] [URL送信]

おおふり
ミハ→アベ←ハル 揺れる想い2
「いっやっ……元希さん、三橋が見てる」
ぐいっと唇を拭いて、抗議した。
「何だ、可愛い事言うじゃん。そんなに三橋が大事か?」
「ええっ」
そうキッと睨みつけて、自分の中で揺らぐ気持ちを肯定した。
「じゃあ、さよなら」
「隆也!話聞けよ!!」
「あなたは遊びのオレに、何でそんなにこだわるんですか!?」
「遊びじゃない!!」
「体だけの関係が?オレの意識何て関係ない!!自分の欲だけを解消したいんだったら、誰でもいいでしょうが!……オレは、あなたとは付き合えない」

「隆也。オレ、お前の事好きだよ」

「嘘だろ……馬鹿らしいですよ、今更。オレ達はもう、それぞれの道を歩いてる。オレは、その道さえも交わるたくないんです」
「隆也、来い!!」
腕を掴まれて引きづられる。
「いっ…元希さん!!」
「オレに抱かれりゃ、お前は目を醒ますだろうさ」


「っ、離して!!痛っ」

手首がギュッと掴まれて、抵抗を許さない。

「榛名さん!!!阿部君を離して下さい」

三橋が自分の後ろにいる事で、こんなに安心するなんて。三橋の手の温もりを、肩に感じた。手を離されて、オレは三橋の胸の中にいた。

「……隆也、今日言った事は本当だからな」
そう言って、自分の傘を持って去って行く。
そんな榛名を、オレはぼんやり見ていた。



掴まれた手首をさすりながら
「阿部君、家の中に入らない?」
「ああ」

リビングで体を拭いた

「ごめん。結局三橋まで、濡れてるし」
「ううん」
「風呂沸かすわ」
「うん……」
がさごそ
「お母さん、色々入れてくれてる」
お菓子に二人分の弁当にはちょっとしたおかずが、びっしり入っていた。

「おっ、旨そうだな。おばさんに感謝だな。皿とか出すよ」
「うん」
「さっさと風呂入って寝なきゃな。今何時?」
「8時。」
「そうだった、今日は練習早く切り上がったんだっけ」
「雨って嫌だね。阿部君、テレビつけていい?」

「おおっ、テーブルの上にリモコンあるだろ」
「うっうん」
ニュースをかけて、天気予報が画面の上を流れている。


「ほい」
「ありがとう、阿部君」
向かい合わせに座って、手を合わせた。
「頂きます」ホカホカのご飯が、食欲をそそる
「いただきます」

はむはむ

「おっ旨い!」
「うっ旨い」
「あ、三橋。お笑い番組にしていいか?あとちょっとだしすぐに終わるけど、早く帰れた時よく見るんだ」
「うん」

『阿部君の好きなものは、なんでも知って置きたい』

「おっ出て来た。こいつらにはまってるんだ」

『でも、何だか無理に笑おうとしてるみたいだ。……阿部君はやっぱり、榛名さんの事が気になる』


声を出して笑う阿部につられながら、三橋は思った。

「三橋、面白くなかったか?」
「ううん、凄く面白いコンビだね。¥」
「だろ。」
ニハ
『阿部君、可愛い!!』

はむはむ

「ちょっと、風呂みてくるわ」


「うん」



「三橋、出来てる先入れよ」
「うん。じゃあ先に頂きます」
阿部は三橋が風呂に入って行ったのを確認して、自分の部屋に入った。乱れた机の上を片付け、ベットを整えた。


「よし、出来た。これでいいだろ」

自分の着替えを持って
リビングに下りた時は既に、15分程たっていただろうか三橋は風呂から上がっており、佇んでいた。

「もう出たんだ、早いな」
と声をかけると、涙目でこちらを振り返り。

「良かった。榛名さんの所に、行っちゃったのかと思った……」
「バカ、部屋片付けてただけだよ。部屋先に行ってる?」
「うん」
「二階上がって、一番手前の右側のドアだから」
「うん」
「牛乳とか飲むなら遠慮なくな。ほいじゃ」
「うん」
三橋は抱き締めたい阿部の背中見送り、お茶を貰って歯磨きをして。
荷物を持って二階に上がった。

「手前の右側っ……」
ガチャリと開けると、スッキリとした部屋だった。
いつも持って来るバックの回りは、野球でびっしりだ。

本棚には、野球関連の本がびっしり
「阿部君、すっ凄い」


野球本の中に一部分だけ、アルバムがあった。

『見ちゃ駄目だけど、見たい』

「いいよね」

そう自分にいい聞かせて、一つ棚から抜き取った。

『阿部君だって、もし見られたくないなら、オレを先に入れる訳ないよね』

パラパラとめくって行くと、中学のシニア時代と思われる区域に来た。

ドキドキ

『榛名さんと、写ってるのはない……でも』
阿部の体には、無数に榛名の痕跡があった。三橋には分かった。


『榛名さんが、阿部君の初めての人だ』


ガチャリ、
入って来た阿部は、三橋が座っている位置を見て一瞬硬直した。が、歩いて来て三橋が開けているページの写真を見た。自分が上半身裸の写真であった。

「阿部君……ごめっ勝手に見て」
「いいよ」
そう言って本棚から三橋にと出した本は、野球本だった。
「これ、お前に貸す。面白いから読めよ。」
「うん……」
「……、オレのシニア時代分かったろ。どんなだったか、三橋には知って欲しかった。でも言葉では、いいずらい……」

ベットにギシっと座ると、阿部は肩にかけたタオルで髪の水分の拭き取った。

『阿部君、いつもと雰囲気違う。阿部君は家にいたらこんななんだ。野球じゃなくても、今ここにオレと居てくれてるんだ』


三橋は阿部の隣に座って、ゆっくりとベットの上の阿部の手を握った。横顔にキスすると、いつもと違った。
「……阿部っ君?」
そう問いかけると、阿部は三橋の手を握った。


「ごめん。オレ、凄く緊張してる」
「うん」
「ごめん、三橋……」

『阿部君っ緊張してる。オレも緊張してるけど、それよりも阿部君に触れたいって思ってる』

阿部を押し倒したら、紅い顔の阿部はふいっと三橋から目をそらした。

『うわっ目そらしちゃった』

「……阿部君」

はむっと首に噛みつくと、阿部の体は反応してくれる。シャンプーの甘い香りが、なお一層三橋を興奮させた。んちゅっとキスが何度も落ちて来る。
阿部は何だか、恥ずかしく。
「んっ」
くぐもった声を漏らす度に、三橋が躊躇うのが分かった。
「三橋っ、いいよ。お前なら……お前となら」

……

心の中で二人は、お互いの名前を呼んだ。
羞恥心と戦いながら、相手を受け入れたいと言う気持ちで向き合うとやっと目があって。

「目綺麗っ……」
既に上半身裸だ
「……三橋の体綺麗だな、傷ない」
「阿部君の傷」
ふっと触れると、既にお互いの体は熱をおびているのが分かる。
「オレが治してあげる、っ阿部君」
「んっハァっ三橋っ……あっ」
「阿部君っ、気持ちい?」
乳首を舐めながら言う三橋が

『エロい……』

「っ聞くな」

『うわっ、可愛い……もっと可愛いっ見たい』

「……あっ三橋。下触って」

「うん」

『かたくなってる、阿部君っオレに、感じてくれる』
「!!……濡れてるっ」
「三橋っ、声に出すな。あ―っ、お前いきなり入れんな」
指が入った事が分かって
「ごめんっ」
「お前も下脱げ」
起き上がり、三橋のパンツに手をかける
「じっ自分で脱ぐよ」
「分かった、脱いで見せて」

そう見つめられると、三橋の体は硬直した。

『阿部君は、もうオレにこんな姿見せてくれてるんだ。オレも脱がなきゃ』

意を決して全裸になった。三橋のものは、パンツの中で既に出来ていたらしい。阿部の前に、立派に顔を出した。

『こいつ、見掛けによらないな』

阿部の前に、モジと座る三橋の股間に立ったものに阿部は躊躇いなく掴む。
「あっ阿部君っ」
「一回抜いとくか??」
「えっ?!うわっ」

グチュ  れろ

阿部の口の中におさまったそれは、元気にピクピクと動くのが分かった。

『三橋、気持ちいかな?』
「っ……」
『あらら、言葉も出ないってやつか』

れろ    
後ろの筋を舐めたり、頭をパクりとくわえたりしながら、自分の後ろに指を二本入れた。大分濡れてるそこは、生の音を出した。  

グチュ 

『あっ、阿部君っオレのくわえながらそんな事っオレもっもう』

グググと限界が来た時、三橋は阿部の頭を持って口の中に一杯出した。予想外の事に少しむせた阿部だったが、ドロリと出した三橋のものをゴキュと飲んだ。

「阿部君っオレ、ごめん」

ごめんと言いながら、三橋のがその行動を見てまた立つのを見ると阿部は足を開いて誘った。
クイ
「来い、三橋」
その動作に、また反応している三橋自身がいた。三橋は体をゆっくりと進め、阿部の足の間に自ら入り当てがって、そこまでしたくせに。
「ほっホントにいいの?」
「早くしろよ」
「でっでも……」


「しないならオレ、一人で勝手に抜いて寝るけど」「それはヤダ!」
ズイと乗り出した時、三橋が阿部の中に少し入った。
「んっあぁっ!!」

『中っ熱い、もっと欲しいっ。』

ずずず
「ぁぁっ……」
「うわっ、凄いっ!」

『それがオレを抱いた感想??』

「……っ、阿部君、気持ち良くなって」

「オレがっ、気持ち良くなるのが望み?」
「ううん、一緒に気持ち良くなりったい!」
「だったら、オレも動く」

交わったまま体勢をかえると、阿部の体が上下した
「あっ阿部君、そんな」

『三橋に腰使わすと、
オレが潰れそうだし、加減覚えるまでこれで行くか。……オレっ止まりそうにないっ』

「三橋っもういく!!」

いきなり中が絞まったと思ったら、もう抜くのは無理「うっくっ――」
ドクンと滴る白い液体は、二人の体を濡らして体から力を抜かし、痙攣に誘った。ずるっと繋がりをたつと何だか寂しい。


「風呂で流して来る、三橋も一緒に入るか?」
「いいっ、何だかもう一回しちゃいそう、阿部君エロいし……」

「三橋に主導権持たしたら、オレが持ちそうにないからさ、当分オレが上になる」

「そっそんな。って阿部君っ体隠そうよ」
「あっ?」

阿部の体は、今は一辺の布も纏っていなかった。
そんな阿部の体に、朱色に染まった部分をいくつか見付ける。
三橋はカァーっとなって
「阿部君っそれ何?誰につけられたの!?」
と勢い肩を掴まれて揺さぶられる。

プチっ
「お前がさっきつけただろ!」
ゴン
「自分に自分で、嫉妬してんじゃねーよ」
ウジウジ
「……うぅ」

「それに、オレの家では、これは普通の事なんだ」
「えっ」
「いつもなら、いちいちきっちり服なんて着ない。下着は付けるけど基本上半身裸だ。夏限定な。」

『阿部君っは毎日そんな格好で、ウロウロ』

「ハワワワっ」
「今日は、三橋に合わしただけだ。それに裸のまんまで出てって、誘ってると思われたら嫌じゃん」
「阿部君っじゃあ今は、誘ってる?」
「誘ってないが、風呂には誘ってるかな」
「いっ一緒に入る!」
「おおっ行くか」
「うん」





「タカー、ただいまー。いらっしゃい三橋君ね。ゆっくりしてってね」
「あっはい」
「朝ご飯もう食べたの?」
「まだ」
「しゅんも座りなさい」
「うん、兄貴この人投手だっけ?」
「ああ」
「へー、意外〜」
と弟に、ジロジロ見られる。
「……はわわ」

『うわ、きょどってるし……』

『弟君、阿部君にそっくりだぁ〜!!』

「はい、どうぞ」

「頂きます、食えよ三橋。もう部活まで時間ねーし」
「うん」
ハムハム
『ホントに似てるな、兄弟って』
ぼんやり
じー はっ!!
「頂!!」
ゴン!!
「タカ!!止めなさい」
三橋の、ソーセージを取ろうとした弟の頭に、阿部の拳骨が落ちた。



「じゃあ、行って来ます」
「行ってらっしゃい気を付けてね、三橋君」
「はいっ!!」
「タカを宜しく」
「はっはい!!」



「なんだよ、いい返事じゃんか」
「へっ??」
「オレにはいつもきょどってるのに」
「ごめ……」
「所で三橋、一回家よるか??荷物多いだろ??」
「いいっよ、直で学校行こう」
「……分かった」


「阿部君」
「何??」
「なっ名前で呼んでいい??」
「名前で!?」
「うん……」


『隆也!!隆也!!』

「ごめん、今は我慢して」
そう言って、阿部の歩く速度が上がった。
「あっ……」

『阿部君、あの顔。榛名さんの事考えてた……』






アトガキ
まだこのシリーズ続きそうな予感!!
まだまだ、阿部君は榛名に縛られているようです。


[*前へ][次へ#]

14/50ページ


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!