他ジャンル 2話 「はぁ,やれやれ」 チョウジやいのは,先に部屋に帰ってしまったので、一人,来た道を順序良く進んでいった。 『今度は迷わない』 「うわ!!」 誰かとぶつかった…… 踊り子の衣装をまとって、薄いベールで顔が隠れている。 「っと……気をつけろよ。大丈夫か??」 「すまない」 そう言うと彼女は、ベールをかき上げた。 「テマリ!?」 「お前!?」同時に叫んだ。 沈黙が走った。 そしてシカマルは、さっきの事を思い出した。 美しく風に靡いた金色の髪と、薄いベールで隠された体を。 『また来た!!もういいって!!』 「何だ?? そうか分かったぜ。お前も私がこんな格好をしているのが、気に食わないんだろ??」 知らない間に、顔に力が入っていたらしい。 どうやら抑える事の出来ない気持ちなんだろうと、シカマルは理解した。 「まさか、そんなんじゃないよ……似合ってるよ」 正直に気持ちを言った。 「最初見た時はびっくりしたし、戸惑ったよ。でもお前も女なんだし、そうゆう格好してるほうが、自然なんだなって思うよ」 ぎこちなくだが、言えた。 いつも嘘をついていたけど。 「相変わらず、そうゆう事言うのが、似合わない奴だ。でも、アリガトウ。明日の朝には出発するんだろう??」 「あっ、ああ」 「じゃあ話はこれまで。さっさと寝た方が身のためだ」 テマリが、シカマルの前を通りすぎようとした時!! テマリは衣装の裾に、足を取られた。 「キャ!!」 シカマルは膝を折って、テマリを腕の中に抱き止めた。 「はぁ……怪我は??」 シカマルはテマリを抱きしめたまま、立ち上がり腕から開放した。 「大丈夫だ……」 『心臓がバクバク言ってる。聞こえてないよな??この動揺……) テマリはしばらくうつむいたまま、シカマルを見ようとはしなかった。そういえば?? 「胸??」 「んっ??」 『何だかドキドキしてきた。こいつがいつもと違って、女だからかな??それとも俺はもっと前から、意識してたのかな??』 「広いんだな。それに背も私の方が高かったのに、同じぐらいになってる」 テマリは無意識にシカマルの、胸を触ったいた。 が、 突然シュっと衣装の裾を持って飛び、シカマルの後ろに行った。 「??」ドキドキ 「今日の事はお互い、忘れよう。その方がお互いの為だ」ドキドキ 『私は、何をやっていたんだ!?』 「おい!!待てよ!!」 テマリは、行ってしまった。 「なんなんだぁ……」 『でも、テマリの奴。今日は無意味に、可愛かったな。何考えてんだ!!テマリがもし俺の嫁に来たら、 母ちゃんより怖いだろうな。 やっぱり女の趣味は似るのか??ええい!!考えすぎだ』 「わっ!!」 「うわっ!!なんだぁ〜チョウジかよ。脅かすな!!」 「シカマルこそ、一人で何やってたの??もう寝ようよ、明日朝早いんだから……ふわぁ〜」 チョウジは、大きくあくびをする。 「そうだな、寝るか!!」 『今は、考えるのはやめよう』 [*前へ][次へ#] |