□リア充×変態はこうなるR15
「ひ…っ、あ…雲雀さ…んっ」
部屋中に響き渡る喘ぎ声と濡れた音が、鼓膜を震わせて鳥肌が立つ。
雲雀さんは殆ど何も言わないけど、頬が普段より火照ってて感じてるのが分かった。
「綱吉、可愛い…」
「あぁ、ぁん…っ、は…ひっ…」
俺の身体をベッドに押さえつけようとする雲雀さんの手に力が籠る。
ぐちゅぐちゅと音を立ててべとつくそこは、更に雲雀さんを締め付けた。
ねっとりと絡められた長い指が、わざと敏感な個所だけを狙って扱き続ける。
「…っ、綱吉…中に出すよ…」
「ん…ふっ、あ…あぁ、あ…っ雲雀さ…」
強すぎる悦楽に耐えきれなくなった俺は欲を吐きだそうとした、
その時―――
「こんにちは綱吉君!黒曜から貴方の為にわざわざやってきてあげまし―――」
雲雀さんの動きがピタリと止まった。
身体から一気に熱が引いていく音が聞こえそうなくらいみるみる青ざめる俺。
そして恐る恐る顔を声の方へ向けると、
窓枠にしゃがんでいる骸が目に入った。
(………………)
(……………)
暫くの沈黙。重い空気。張りつめた緊張感。
永遠に続くかと思われたそれを破ったのは、
「ぎゃああああああああああああああああああ!僕の綱吉君がああああああああああああああ!」
「うわあああああああこっち見んな馬鹿あああ…!っていうかなんでお前がいるんだよ!だからこっち見んなってばあああ!」
(なんでなんで骸が今ここで出てくるんだよ…!あり得ないし恥ずかしいし…っ)
だって俺達は今ごにょごにょ…の途中な訳で…。
雲雀さんはまだいいにしても、俺なんて殆ど服着てなくて裸も同然だし何よりイク寸前で…!
とにかくいろいろひっくるめて一番見られたくない瞬間だったのに…!
(…最悪すぎる…。俺今なら軽く死ねるかも…)
すると明らかに苛々してる口調で雲雀さんが言葉を放った。
「……君、この状況分かってんの?」
「分かりません分かりたくもありませんよ!いえ本当はものすごく分かってますけど、でも認めたくありません!」
「…どうやら死にたいらしいね」
「ちょ…こんな時に止めてくださいよ二人とも…!だからこっち見んなって言ってんだろ変態!…っ…へぶしっ」
みっともないくしゃみをした俺に、雲雀さんは椅子にかけてあった学ランを手にとって着せてくれた。
当たり前だけどブカブカで身体を隠すのにちょうどよかったし温かかった。
「ごめんね、あの南国果実の所為で…」
「僕は何も悪くありませんよ!僕の綱吉君に手を出した貴方が悪いんです!うう…綱吉君がキズモノに…」
「っていうか何勝手に俺を私物化しちゃってんの!?とりあえず謝るくらいはしてよ」
「どうしてですか綱吉君!どうしてその男なんですか!どうして僕じゃないんですかああああ…!」
「そんなのこの子が僕を好きだからに決まってるでしょ。そんなことも分からないなんて…とうとう頭が果汁で満たされたの?」
「そんなことあるわけないじゃないですか。……さては綱吉君を誑かしましたね?恭弥君…許しませんよ…」
「気安く呼ぶな。それと早く出てけ」
(…仲悪いのは知ってたけど…なんか複雑だ…)
そしてどうしていつも二人して窓から出入りするんですか…。
「もういいからさ、骸も用がないなら雲雀さんの言う通り…」
「ぐ…仕方ありませんね。綱吉君の部屋で争うのも悪いので…」
「悪いと思うのそこかよ」
「今日は見逃してあげましょう!ですが今度綱吉君を汚したら貴方を殺しますよ!」
「煩い、邪魔」
「ああああもう!では改めて、恭弥君はしっかり見張っておきますからね!」
そう言って骸は来た時と同じように窓から出て行った。
部屋に残された俺たちはお互いの顔を見合わせて、深く溜息をついた。
「全く…最悪だよ。あのパイナップル…」
「ですよね…本当いい迷惑ったら―――」
「そうじゃなくて。僕しか知らなかった君を他の奴に見られたことが最悪なんだよ。僕だけのものだったのに…」
「ひ、雲雀さん…」
鏡がないから確認出来ないけど、多分俺は今耳まで真っ赤だと思う。
それくらい顔が熱い。
(ど、どうしよう…嬉しすぎる…。なんか雲雀さん、可愛い)
ありがとうございます―――大好きです
「へへ、雲雀さんっ…続きしましょう」
「…君もいやらしくなったね」
そんな言葉が聞けるなんて思ってもいなかったから、少し吃驚したけど…
ちょっとだけ骸に感謝かな…なんて、一瞬だけ思ってみたりした。
END
なんかいろいろすいません…!
骸キャラ崩壊してしまいました(汗)
ただ最中に骸登場をやりたかっただけなんです…。
ありがとうございました!
1012/11/8
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!