[携帯モード] [URL送信]

*Novel*
学園BASARA 壱(BSR)
3月。

寒い2月は終わり、春を迎えようとしている。
が、学校ではテストやら課題やらなんやらでいろいろ面倒くさいし、おまけに卒業式の準備もしなければならない。
あー…今日テストだった事を忘れてた。
なんの予習もしてきてない。また毛利の奴に「貴様はなぜその様なたわけ者なのだ!!」って叱られるわ。完璧に。
テストは3時限目。それまでになんとか…佐助にでも聞くか…。あーでもアイツ、学級委員長になっちまったみてーだし、間単には教えてもらえんだろうな。
…どうしよう。…頼れる奴他にいねーし…。………政むnいやだめだめだ!あいつと勉強すると集中できねぇし!あぁー…赤点決定…!
そんな事を思っていて、1,2時限目は終わり、休み時間必死に頑張ってもノートには半分も書いていない…。
3時限目始まりのチャイムが鳴り、問題用紙と共に答案用紙が俺の手元に来る。

問1
平行四辺形ABCDにおいて、辺CDを3:1に内分する点をE、対角線BDを4:1に内分する点をFとする。
このとき、3点A、F、Eは一直線上にあることを証明せよ。

一瞬で分からんと思い、俺は問2の方に目を向ける

問2
△ABCにおいて、2辺AB、ACを1:2に内分する点をそれぞれD、Eとする。
このとき、DEとBCは平行、かつ、BC=3DEであることを証明せよ。


・・・分かるかぁぁぁぁぁ!!
メガホンを使ったら鼓膜が破れるんじゃないかと思うくらいの声で叫んだ。
心で、な。

問3
座標平面上に直線L1:y=3/4xと点(8,6)がある。また、点Aを通りL1に垂直な直線をL2とする。
L2の方程式を求めよ。

駄目だこりゃ…。

「終了。」

結局俺は答案用紙真っ白のままで提出した。



答案用紙が返され、放課後、毛利にみっちり怒られた。
1時間弱くらい…か?

「貴様は何故このような問題がわからぬのだ!!!」

「ぅ…。」

毛利の顔が怖い。

「いーい?鬼の旦那ー。問1の考え方はねー…


内分点が与えられているから、内分ベクトルの公式を利用する。
3点が一直線になる⇒2つのベクトルがα倍すると一致する
ベクトル記号を↑と表す。
対角線BDを4:1に内分する点がFであるから、
内分の公式より、
AF↑=(1/5)・AB↑+(4/5)・AD↑・・・@
また、辺CDを3:1に内分する点がEであるから、
AE↑=(1/4)・AC↑+(3/4)・AD↑・・・A
また、AC↑は、
AC↑=AB↑+AD↑・・・B
BをAに代入すると、
AE↑=(1/4)・(AB↑+AD↑)+(3/4)・AD↑
=(1/4)・AB↑+AD↑・・・C
3点A,F,Eが一直線上にあると仮定すると、
AE↑=α・AF↑
が成立するので、
@、Cより、
(1/4)・AB↑+AD↑=α・{(1/5)・AB↑+(4/5)・AD↑}
(1/4)・AB↑+AD↑=(α/5)・AB↑+(4α/5)・AD↑
係数を比較すると、
1/4=α/5・・・D
1=4α/5・・・E
Dより、
α=5/4
Eより、
α=5/4
よって、
AE↑=(5/4)・AF↑
であるから、3点A,F,Eは一直線にある。

とまぁこんな感じにー…」

スラスラとノートに書いていく佐助。
だがすまねぇ。佐助的にはわかりやすく説明してくれているのかもしれないが、
馬鹿な俺にとってはスリープの呪文にしか聞こえなかった。

「分かった?」

「ぇーと…全然…。」

青ざめた表情で佐助に言葉を返す。
だってさ、何?ベクトル記号とか!?

授業中に喋っている担任の言葉にも耳を傾けたことのない俺がこんな事分かるはずもなかった。

「鬼の旦那ー。ちゃんと授業中話聞いてるー?」

「・・・聞いてません。」

佐助の笑顔がものすごく怖い

「ふん。貴様のような奴には話しを聞く脳がないのであろう。」

うわー・・・そーゆう言葉って地味に傷つくんだぞ。
だが本当のことだから言い返せない・・・畜生・・・!

「鬼の旦那もーちょっとで3年でしょー?高校卒業できないよ?」

いーもん。慶次と一緒にニートになるもん。

「ニートは駄目。絶対。」
「貴様のような奴が「だもん」等使うな。気持ち悪い。」

なんで心ん中読めてんだよ・・・。

「政宗さまぁぁぁぁぁああ!!」

廊下の奥の方から小十郎の声が聞える。
政宗も赤点取ったのか・・・?

「なんですこの点数は!?」

何点だ?

「Ha!俺だって本気出せば、これくらいの点数取れるんだぜ小十郎。」

・・・・・・・・・・・・・・ん?

「いや、これは夢です。政宗さま。」
「あんだよ!?俺が"90点"取ったら可笑しいかよ!?」

・・・・・・・は?

「可笑しいだろ!」
「うぉあっ!?」
「!?」

"90点"という言葉に俺の体は反応し、
真っ先に政宗のいる廊下の奥まで走っていっていた。

「何ー?何なのー?」
「・・・」

後から佐助と毛利が来る。
そして政宗の答案用紙を見て、

「こんなの竜のだんなじゃないよ・・・。」
「貴様のことだカンニングしたのであろう。」

「何なんだよお前ら!?」

誰だって認めたくないさ。

「何だい?さわがしいね。」

後ろから聞えてきたのは・・・
竹中半兵衛の声だ。

「ほら、もう下校時間だよ。早く帰って。」

しっしっと俺達を撥ね退ける半兵衛。
こいつは毛利とライバルらしい。

このまえでは、英語のテストの点数で争っていて、
毛利92点、半兵衛98点で半兵衛が勝ったらしい。

「元就君。」
「何ぞ。」
「今回の数学の点数は・・・」
「ふん。余裕であったわ。」

毛利が半兵衛の前に一枚の答案用紙を出す。

「ほう・・・。これは惜しい結果になったね。」

お、今回は毛利の勝ちか?

「引き分けだよ」



え。



「引き分け・・・?」


結果
毛利97点 半兵衛97点

引き分け

次のテストではどちらが勝つだろうか。







---------あとがき---------
はい!今回は頑張りますよ連載!
元親目線でやらせて頂きました。
次回も元親です。やりやすいから←












[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!