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Oasis

雲雀さんを見送ったあと、俺は自分の部屋に戻った。

ガチャとドアを開ける。

するといつもいるはずの人物が見えない。


「ツナ、いないの?」


俺は部屋全体に聞こえるように、声を出してみた。



返事がない。



どうしたんだろ。



ツナがひとりで部屋をでることは珍しい。


大体俺と一緒にいることが多いし、俺がいないときは部屋で俺が帰ってくるのを待っている。



もしかして俺を捜しに行ったかな?



さっきは急いでたので、ツナに何も言わずに雲雀さんのとこまで行ったのだった。




「捜しに行こうかな」



そう独り言をいったあと、部屋を後にした。




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真白だ。




最初、この部屋に入った時感じたことはそれだった。



今感じるのは花の匂いが充満していて、気持ちが悪いということだけだ。





「よく、来たね。お兄ちゃん。」


目の前にいる男は薄い笑いを浮かべたままオレにそういった。


そいつはデスクに座ったまま、オレから十数メートル離れたところにいた。




「早く座りなよ。そこのソファーにでもさ。」


そう促されたので、オレはすぐ動けるよう浅く座った。


「警戒心つよいねー。ツナくんは。」


綱吉クンとちがってかわいげがないねとマシュマロを唇にあてて、いった。

「お前にかわいいと思われる必要なんてない」


ツナは眼光の鋭い目付きで白蘭を見た。

「怖いね。」


そういうと、白蘭は目の前のカップをとって少し中のものを口にふくんだ。



「何の用だ。」


「ちょっと交渉をね。」

そういったときの白蘭の顔はあの時の顔と同じだった。


そう、あの2年前の惨殺のときの。


だが 時すでに遅し だった。



オレが気づいた時には白蘭は、すでに指をパチンと鳴らしていた。

その合図で、何十人もの兵士は現れ、オレの周りをとりかこんだ。



「何のまねだ!」


「何のまねって…見たとおりだよ。君が反抗すれば、君に向って一斉射撃をさせる。」

そう言うと兵士たちは銃を構えた。

何十ものの銃に囲まれて行方を阻まれたツナはキッと白蘭をにらんだ。



「さて。交渉の時間だ。」











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