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らぶ・ろまんす
C
六道はその日になって16時になるまでドキドキがとまらなかった。
会って何を話そうだとか、どういうことを言えばいいかとかいろいろ寝る前から考えていたりして、およそ、睡眠なんてもの満足にとることはできなかったが、彼はそれでも十分満たされていた。

(あのかわいらしい声で「六道さん」と呼ばれたい。いや、「骸さん」と呼んでくれたら嬉しすぎて憤死してしまいそうだ。)

六道はそんことを考えながら約束の時間の1時間前にはもう校門に着いていた。
まだ授業中なので、誰一人として校門まえには来ていない。
だから殺風景のままの校庭をぼんやりとみつめがならひたすら綱吉のことを考えた。
(つなさんは一体どういうものが好きなんだろう。甘いものとかすごく好きそうだ。というより、つなさん自身が甘いもののような気さえする。あの蜂蜜色の瞳も琥珀色の髪の毛もさくらんぼのような唇もすべて愛らしい)
そんな危ない妄想を繰り返していると、いつのまにか時間がたっていたらしく、16時5分前となっていた。
徐々に下校する人間が増えてきて、あれだけ殺風景だった校庭に人がどんどんあふれ出てきた。

どんどんと沢山の人が校門を過ぎゆくのを六道は眺めた。
今か、今かと、大勢の人の中から自分の愛しい人を探す。
なんといってもセーラー服を着ているんだ。
すぐわかる。
だって、この学校の『女子』の制服はブレザーなのだから。

そう思って彼はセーラー服を着た琥珀色の髪の『少女』を探した。

だが、その『少女』はなかなか見つからない。時計の針を見てみるともう短針は12ではなく3を指している。

(遅い、ですねぇ……)

六道は校門にもたれつつ、少し赤くなり始めた空を見上げる。
(きっと……来てくれますよね。)
少し不安になりつつもそう思っていた六道の右肩をトントンと軽い振動が走った。
「こ、こんにちは。」
そういって小さくはにかんだ人物は学ランを着ていた。













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あきゅろす。
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