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TIME
8










まず未央は、敬語なんて
じゅりとじゅりの周りだけ
だし、いつも眼鏡をかけて
いたのは、眼鏡をはずすと
結構厄介だからで







身長なんてすぐ伸びる
らしい。






「なんで、未央がわざわざ
猫かぶる必要があんのよ」




「そんなの、
自分で考えろ」






「はぁ?!」







未央もどきにピシャリと
言われて、じゅりは

未央もどきを殴った。







「未央を返してよ!!!
一緒に帰るんだから」






「だからここにいるじゃん」






「あなたと帰ったら、
どう考えたっておかしい
でしょ!!」







「あっ大丈夫。



俺、今の未央にもなれる
から」






「は?」







「あっこれ、
俺だけの特権だから」






そう言う未央もどきは、
どこからともなく帽子を
取り出すとそれを被り、
一度教室の電気を消して




再び付けると、
高校生の未央になっていた。





「未央〜」







じゅりが喜んで飛びつこう
とすると、





「ちょっ触んな」







と未央もどきの口調で
言われた。















「えっ、‥‥ってかぁその
眼鏡でその口調はおかしい
わよ」







とじゅりがボソッと言うと






「じゃぁこれで良いだろ?」






と眼鏡をはずして
髪をくしゃくしゃにした。





「あっ…」






「な?」






確かにじゅりは納得した。
口調はおかしいけど、
さっきの未央もどきと眼鏡
をはずして髪を少しくしゃっとさせて






不敵に笑う、







目の前の未央は、
同じ雰囲気を持っている。





「じゅりは、俺のこと
何も知らないよな。」






「…うるさい!
‥‥ってかぁ未央が隠して
たんでしょ」







「んまぁね」







そういう未央はまた不敵に
妖しく笑った。









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あきゅろす。
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