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Present Novel
可視光線





幼なじみ兼、私の家庭教師もやってくれる、隣の家の涼ちゃんが、急に言った。


いつもの、勉強を教えてくれる、土曜の昼下がりに。



「さち、赤黄緑青紫の光の中で、一番伸びる色は



どれだか、知ってる?」







「そんなん、知らないよー



う〜ん、緑!」






「残念でした。」







そういうと、涼ちゃんは、
私の頭をポンポン叩く。
これは昔からの涼ちゃんの
癖で、大きな涼ちゃんの手
でポンポン頭を叩かれたら、何だか私は落ち着いてくる。


「また子供扱いするっ!」





「だって、さちはまだ、
10代だし。」






「涼ちゃんだってまだ、
10代じゃんかぁー。」





「バカいうな。
俺は、もう24だから、

ご老体なの!


もっと俺を大事に扱って
くれ、労りなさい。」






「でも心は、10代でしょ?」






「そりゃぁ、まぁ」







そう言うと涼ちゃんは顔を
くしゃっとさせて笑う。
私はこの涼ちゃんの人を
ほわんとさせる笑い方が、
大好きだ。






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