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Present Novel
可視光線





「ってかぁ、答えは?」





「教えない。」





…この意地悪なとこさえ、
無ければ優しいとこも、顔も声も大きな手も、パーフェクトなんだけどな。




「じゃぁ、良いよ別に」




「何?…さちすねてんの?」



「別に〜。

明日、うちのクラスの、
宮君に聞くし。」




「誰それ!!宮って…!?」





私が言うと同時に、素早く涼ちゃんが反応し、持ってたシャーペンを、私のワークの上に落とす。






「教えない。」




形成逆転。

私はこれでも、モテるんだからね!!




「教えろよ」




「やー。」






私がプイッとそっぽを向く
と今度は涼ちゃんが、いじける。




この人は本当に24歳なの
だろうか?!






「何、さち、そいつのこと
好きなの?」





「どーだろ?
ただ、涼ちゃんみたいに、
意地悪じゃない」





「ふーん」





「…何よ。
何かまた企んでんの?」






「別に〜」






"ふーん"と言う時の、
涼ちゃんは要注意が必要。

私は長年の経験から、このセリフに、少し身構える。

私はこの"ふーん"に、何度
いじめられたことか。







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あきゅろす。
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