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愛の嵐
王様は満足
「さあ、凱。出すぞ」
「くそがあっ!」
「では、来週早々に邪神狩りに」
「あぁ、了解した。凱、そろそろ出ないだろう、ドライで逝け」
「ふざけんなあーーー!!」
 王座に座ったサイラの上で、服に隠れているとはいえ、下から突き上げられている凱は、拘束魔法で抗う事も出来ない。ただ、濡れた音と、独特の臭気に、思いっきり中出しされまくりなのも、逝きまくりなのも分かって、不憫。
 さて、王の配下の者は気にしない事にした。以前から王は愛妾と平気で玉座で乳繰り合っていた。ここで、気にしたら、政務が進まない。
「ぐ・・・ああ・・・」
 気の毒に、ドライで逝き出したらしい凱は、もう叫ぶ気力もないようだ。サイラに寄り掛かって、荒い息を吐く。
「おい・・・」
「うん?なんだ」
「・・・・トイレ」
「あぁ・・、かまわん、漏らせ」
 凱が、目を見開く。あまりな現実に助けを求めるように周囲を見回すが、皆、目を反らす。室内に居る者30人弱、その目の前での公開プレイでは飽き足らず、漏らせというのか・・・。
 凱は耐えられず、瞳から涙を零す。
「うん?そんなにいやか?ならば、おまえから口づけよ。上手く出来たら、用を足させてやる」
 凱は、一度唇を噛みしめてから、サイラに口づける。セフレを大量に抱えていた分慣れたもので、かなり巧いそれにサイラは、不機嫌になる。
「巧すぎだ。ふん・・・。まあ、今回だけだぞ」
 そう言って、長身で筋肉も付いた凱を抱き上げる。
「歩ける!降ろせ!」
「降ろしたら、漏れるぞ。しっかりつかまっていろ」
 と、凱の顔が朱に染まり、サイラに抱きつく。拘束魔法は、離れようとする時にだけ効くというのも忌々しい。体内から性器が抜けたせいで、大量に注ぎ込まれた精液が、足を伝って落ちる。さすがの凱も、この羞恥プレイは耐えがたい。ぎりぎりと歯を食い縛り、睨んだ先に居るのは、見た目平凡、中身非凡の魔法使い。
 セリエは、つまらなそうな顔で、生徒会長様に手を振った。
 憤怒の形相で、常人ならば震えあがりそうな睨みも、セリエには効かない。なにせ、世界で3本の指に入る魔法使いに、怖いものなどあるものか。
「まったくもって、ここまで寵愛深いとは」
 公開プレイに、文句を言うでもない宰相レイシッド。70を超える老練な、サイラの幼少よりの側近。
「でも、助かるでしょう。これで、カイザック様に、手を出しませんよ」
 カイザックとは、海王ゲーラの騎士で、ゲーラの娘イザリの恋人でもある。このカイザックを気に入っていたサイラは、まあ、立場上無理じいはしなかったものの、『海国に飽きたら我がものとなれ』と言い、イザリの憤怒をかっていた。ちなみに、カイザックは長身の美丈夫で、騎士の鏡であり、王国の騎士団長を務める人物である。
「ああいう、背丈もあり、筋肉も付いていて自分が組み敷かれると屈辱を感じる、美形が好みなんですよね、サイラ様は」
「ああ、まあカイザック殿が靡く事はなかろうが、ワシの胃痛も改善した。海国のイザリ様は嫉妬深い。次期女王の機嫌を損ねないですみ、おまけに異世界の者だから、余計な係累もなく、いくら寵愛深くとも政治的問題も起こらん。気の毒ではあるが、王の愛をこのまま独占していてくれると助かるのう」
 ほくほくと言うレイシッド。気の毒すぎるのは、凱である。
「まあ、自業自得。頑張れ、会長」
 セリエはそう呟き、明日あたり、凱に掛けた言語が通じるようになる魔法を上書きしようと、考えていた。


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