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逃走中
執着度1%
「最近の若いもんは・・・」
「ヒッキー・・・たぶんヒッキーも充分若いもんよ」
 眉根を寄せる林光を諫めるこまどり。
「いや、でもな。今の白銀の馬鹿っぷりには」
 白銀は光が昔所属していたチームである。
 ちなみに昔の総長は、高野響。
「ともかく、大丈夫なのか?そいつは」
「大丈夫、な訳ないわよ。男同士で3人がかりは・・・。とんぼさんが切れてたわよ。まあ、運良く炎症起こす前に処置できたし、病気持ちはいなかったみたいだけど」
 森野とんぼは、こまどりが連れ込んだ史郎の処置をして静かに怒っていた。
「とりあえず、殴り込みには同行プリーズ」
「響は?」
「いりません。響たんに強姦云々は聞かせられません」 
「しかし、今の白銀は俺の管轄外だぞ。他にも声を掛けるが何人いる?」
 ここでこまどりは、にんまり笑う。
「いりません」
「・・・何でだ」
「だって、らんらんが日本帰省中なのよ。もう同行の手筈、整えちゃったもんね〜〜」
「・・・こまどり。それは死人が出ないか」
 らんらんこと、高円寺乱は・・・マフィア幹部の黒龍こと龍の所有物である。銀二の様子見に度々帰郷する際に、世話を掛けたこまどりには連絡をくれる。で、そのタイミングが合ったので、頼み込んだ次第だ。
「死人が出ても、それは気のせいよ。たぶん」
 乱には、プロのガードが付いている。それを承知で乱の同行を画策したこまどり、事前に龍にお伺いも立ててあるが返事は快諾であった。
 抜け目はない。
「相当怒ってるな」
「怒りはパワーよ。ヒッキー」
 こまどりは澄ましたものだ。
「私だってね、こんな事したくありません。でもね、今の白銀は馬鹿の集まりだもん。それと・・・ミルキーホワイトって何?族潰しやるだけに、頭の中がママの味?もう、痛々しくて困った子ちゃん」
 そう言うと、こまどりは大きく溜め息をついた。

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