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短編
俺様彼氏・・・輪姦(18禁)
 俺は、壁のモニターに映る別の部屋の映像を見ていた。そこに居たのは・・・5人の男・・・。みな40前後の、品の良い美形ばかり・・・。
 一人は俺の良く知る顔。学園の理事長で葉月の叔父。それ以外は、生徒会のメンバーの叔父や父親や年の離れた兄だと、玲子さんが言っていた。
 そして・・・玲子さんの夫だった人と、高校時代、学園で生徒会や風紀に居たのだと・・・。
『夫の古い友人である方々にお会いできて、光栄です。夫が死んで・・・3年になりますでしょうか?』
 玲子さんは、艶然と微笑む。
『御託は良い。言われた通り・・・持って来た。だから・・・銀河を』
 理事長が桐の箱を取り出した。
『せっかちな・・・。ああ、でもそうですよね。皆様からしたら、ずっと恋焦がれていた銀河の・・・。他の方々も、持って来ました?』
 それぞれが差し出す、箱。
 玲子さんはそれらの中身を一つ一つ確認して、目に涙を滲ませた。
『銀河・・・やっと』
 箱の中身は・・・人骨だった。
『さあ、約束を守っていただけたのですもの。お売りしましょう。銀河こと、UK−7007です』
 玲子さんの声で現れるのは、銀河とそっくりなセクサロイド。
 でも・・・銀河じゃない・・・。
 俺の銀河じゃ・・・ない。

 橘銀河(たちばなぎんが)は玲子さんの家の使用人の息子だった。中学入学時にその使用人が死んで、残された橘さんは、鳳凰院家で、そのまま暮らしていたという。
 高校入学時、玲子さんが婚約し、その相手の希望で全寮制の学園に行く事になった。恩義を返すべく、玲子さんに仕える事を希望していた橘さんは、性別の事もあり、婚約者に仕える事で間接的に玲子さんを支援する予定だった。
 でも・・・閉鎖された学園で・・・橘さんは・・・高校2年生の夏に・・・行方不明になった。

「探しても見つからないし、学園生は良家の子息ばかりで、問い質す事も出来なかったの」
 玲子さんは、この部屋に俺を案内しながら言った。
「そのまま婚約者と結婚して・・・子供は私の体に障害があってできなくて・・・でも、鳳凰院の為の結婚だから、愛がなくても良かった。私は大学に行けて好きな研究に没頭して・・・3年前・・・夫が死んでね。その時、白状したの。罪を抱えて死にたくないって・・・。銀河を・・・」
 玲子さんは目を伏せた。
「自分達の思いどうりにならない、自分達の愛を拒絶した銀河を・・・学園で輪姦したって。連日連夜・・・生徒会と風紀の2人で、銀河が死んでしまうまで・・・。生徒会特権の最上階の部屋で、銀河は抵抗したから、縛って殴って・・・6人がかりで休ませもせずに・・・愛してたって・・・一目見た時に・・・それで、私との婚約に同意して、学園で口説きまくって、でも振られて・・・。他の人達も・・・ずっと銀河に魅かれてでも振られて・・・思い余って・・・」
 銀河のモデルは、橘さんだったそうだ。まあ、橘さんはノンケで銀河みたいに、淫乱ネコではないけれど・・・。
「学園の山に埋めて・・・卒業式の後、白骨化した人骨を分けたんですって・・・。夫に渡された銀河の骨を抱いて・・・どれ程、後悔したか・・・。銀河は同性愛者じゃなかった・・・。それが輪姦された?苦しかったろう、つらかったろう。でもね、夫の死後、問い合わせてものらりくらり。時効だしね、どう考えても。鳳凰院の中でも変わり者で、外孫の私は・・・そこまで権力もない。権力のある家の彼らに、問い質すには、力がない。だから・・・銀河を・・・UK−7007を作ったの」



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