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短編
君はペット?!


※1/7のアニメ見たら書きたくて仕方なかったんです!!!!
ヅラ、猫になってます。





君はペット?!





猫の呪いで猫になったヅラこと桂小太郎は歌舞伎町をとぼとぼと歩いていた。
なんの偶然か銀時も猫になり、天敵近藤はゴリラになった。似合っていると思う。
そんな2人に出会えて少し気を抜いたのが悪かったのか、桂は今1人だった。



(うむ、しかしここで一人エサを獲得できればあ奴らより上だと証明できる!)



ふとひらめいた桂は人の姿であればはーはっはと高笑いしていただろう。
自分の素晴らしい考えに気分を良くして桂はルンルンと道を進んだ。
しっぽをぴんと立てて歩くさまはとても可愛らしい。
そしてどうやってエサを獲得するかを考えていた桂は後ろから忍び寄る影に気付いていなかった。



(やはり可愛い姿といえば肉球を触らしてやれば…なにっ!?)



ふいに無重力になり、首根っこを掴まれ持ち上げられたのだと分かる。
なんだか知ったような雰囲気にどきっとするが、振り返ることは不可能だった。



「ヅラ?」

(高杉?!)

「……猫…」

(それ以外の何に見える!この芳しい肉球が目に入らんのか!)



にゃあにゃあと暴れる桂だが高杉は掴んだまま歩き始めた。
適当な持ち方に体が揺れる。



(も、もっと、優しく、あ、扱えんのか…!)



ぐらぐらと世界が揺れて気持ちが悪い。
もう駄目だと思ったらふいに高杉は歩みを止めた。
そしてそのまま桂を眼前まで持ち上げた。
色んな角度で眺めまわし首をかしげる。



「猫、だよなあ…でも、ヅラにしか…」

(ヅラじゃない桂だ!)

「それにこの匂い…」

(あ、馬鹿!顔を近づけるな…にゃあ!?)



顔を近づけ匂いを嗅がれるだけでなく、軽くしっぽに噛みつかれる桂。
にゃあ!と抗議の声を出すが当然高杉は離さない。
それどころか噛みついたことで何か確信を得たのかにやっと笑った後、今度は両手で抱きしめた。



「何やってんだヅラぁ」

(ヅラじゃない、桂だ!)

「くくっ、良い姿じゃねえか」

(どこがだ!自分の肉球は触れんのだぞ!)

「ずっと戻らねえんだったら鎖に繋いで飼ってやるよ」

(…なんでもいいからエサを寄越せ)



至極楽しそうな高杉に連れられ、猫となった桂は歌舞伎町から姿を消したのだった――。






END


ヅラの「にゃあ」可愛すぎ。







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あきゅろす。
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