宝箱(小説)
羽音あい様より 5万打フリリク
「レプリカ!!!」
「…うぜぇ」
今ルークは自分の被験者であるアッシュにしつこく付き纏われていた。
いつも道理髭もといヴァンに嫌がらせ目的で会いに行った帰りに運悪くアッシュに出くわしてしまったのだ。
「レプリカ!とにかく話を聞け!」
「お前の話はいつもろくなことにならないだろうが!!」
早足で歩くと同じ速さでアッシュもついて来る。
だいたいアッシュが話を持ち掛けてくる時は本当にろくなことがない。
前一緒にヴァンを虐めないかと話掛けられたとき、特に不審な所はなくとりあえず頷いたが後になって無理矢理媚薬は飲まされるし拘束されるしでとても危険だった。
「あの時は本当てめぇを殺そうと思ったぜ」
「ああ、媚薬で狂いそうなお前は本当によかった…」
「………」
全く話が噛み合わないと悟ったルークはアッシュの話を全面的に無視することにした。
「レプリカ」
「……………」
答えないルークに仕方がないとため息をこぼすと言う。
「分かった。そのままで良いからとにかく聞け」
「…………」
「忙しくて色々と忘れていたがもうすぐで俺の誕生日がくる。俺の誕生日ということはつまりお前の誕生日でもある」
誕生日、そんなものがあったことをすっかり忘れていた。
少し興味が出たのかルークの歩く速さが遅くなる。
「俺は思った。この日は俺とお前にとっての特別な日だと…確かにお前は俺のレプリカでこの日がお前の生まれた日ではないが…俺とお前はほぼ同じ存在。ならこの日がお前の誕生日でもある」
「………」
真剣な顔で話すアッシュにそこまで俺のことを考えてたのかと少し感動したルークが話し掛けようと振り返る。
「……………おい」
「そう、その記念すべき二人の特別な日に俺とお前の結婚式を行おうと思ってる。俺は黒い正装を着ようと考えているがお前は…やはり清潔な白いドレスが似合うだろう。それが終わったら新婚旅行にケテルブルクへ向かおう………」
振り向いたルークが見たのは鼻血を流しながら意気揚々とこれからの計画を話すアッシュだった。多分ドレスを着たルークを頭の中で考えているのだろう。
(そうだった、こいつがまともなこと言うはずがなかった)
少しアッシュの言葉に感動してしまった自分を情けなく思いながらルークは持っていた剣を構える。
「安心しろルーク!邪魔なガイやナタリアはこっちでなんとかするからな……」
いまだに話しつづけているアッシュはどす黒くなった辺りの雰囲気に全く気づかない。
「…妄想は……自分一人でやってろこの変態被験者!!」
「ごふっ!?」
持った剣を容赦なくアッシュに叩くつけると暫くは起き上がれないように痛め付ける。
「お前なんか…大嫌いだ…」
そう呟いたルークは一人闇の中へ走り去ったのだった。
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羽音さんのサイトの5万打フリリクでリクエストさせて頂きました!
アッシュは黒ルクまっしぐらですv
変態なアッシュ大好きです!でも黒ルクには嫌われてるといいwww
素敵な小説をありがとうございました!!
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