[携帯モード] [URL送信]

契約 【完】(★★★☆☆)

守ってくれていたと知った杏奈は、涙目で運転している緒方を見つめる。
しかし直ぐに顎を掴まれ、相馬の鋭い視線を正面から見る事になった。



「妬けるな。緒方が好きか?顔は綺麗だし、お前には優しいようだ」

「違う!」

「安心しろ。後でたっぷり可愛がってもらえ」

「え?何の、話?」

「俺を裏切った事、後悔させてやる。勿論お前だけではなく、緒方もだがな」



クッと喉で笑った相馬は、杏奈から手を離して元の体勢に戻った。
縛られたままの杏奈は、今から起こるであろう事にビクビクするしかない。
今回はいつも以上に酷く扱われるだろうと。


車が到着したのは、相馬が杏奈を抱く為だけに買ったマンションだ。
田舎と言っても庶民が一括で払える代物ではない。
最上階と言うだけでも、恐ろしい物件だ。


縛られたまま連れ込まれた杏奈は、中に居る人物達に驚いた。
普段は外で待機している、相馬の護衛達がどうして部屋の中に居るのかと。
その理由は一つ。
もう全てを分かっている杏奈は、何も口にしなかった。


明日のバイトは無理かも…
でも稼がないと家を出られない。


不自由な手で、ブレザーのポケットから携帯を取り出し、目覚ましをセットする。
どんなに辛くても、遅刻は出来ない。
それが働くと言うことだ。


そんな杏奈の行動に目を細めた相馬は、携帯を仕舞った所で、杏奈を寝室へと押し込む。
拘束を解かれて服を脱がされ、何も纏わぬ姿で護衛達に引き渡した。



「好きにしていい。見えない所なら、何をしてもいいぞ。後は緒方、お前に任せる」



そう言って寝室のドアを閉めた相馬は、マンションを後にしたのだった。



「ははっ…結局こうなるんだよね・・・避妊さえしてくれれば何してもいいよ」

「杏奈様…申し訳ありません!私達はっ」

「分かってる。逆らったら、皆が大変な目に遭うからね」



申し訳ありませんと言っているが、行為を止めるつもりはないと言う護衛達。
誰しも、自分が一番可愛いのだ。
ベッドに沈んだ杏奈は、目を閉じて躰を明け渡した。

この部屋に居る護衛の数は6人。
自分が関係を持った人数と同じだ。
ただ緒方は人数には入っていない。
恐らく監視だからだろう。
その証拠に、一切手を出してこないのだから。


罪悪感など、はなからなかった。
誰が相手でも感じる時は感じるし、躰はそう言う風によく出来ている。
相馬との逢瀬で、今まで付き合ってきた男達も裏切っていたのだ。
今更純情ぶっても意味のないこと。



「んっ…ん"ん"・・・」



男の肉棒を口と秘部、お尻に咥え込んでいる淫らな自分。
代わる代わる男達から攻められ、そろそろ意識が堕ちそうだ。
そんな時、ドアの開く音が広がり、動きを止めた護衛達。
全員が視線を向けると、不満そうな顔をしている相馬が入ってきた。



「優しい抱き方だ。何をしてもいいと言ったはずだが…やはり無茶は出来ないようだな」

「申し訳ありません!ですが…」

「杏奈の苦しむ姿は見たくない、と?」



全員が頷き、杏奈を解放した。
荒い息をしてベッドに俯せになっている杏奈は、置かれている時計に目を向ける。


…1時?


犯され続け、既に2時間が経過していた。
そりゃぁ意識も飛ぶはずだと、躰を起こそうとすると…



「何だ。まだまだ元気じゃないか」

「お願い!もう寝かせて」

「冗談は言うモノではない。さて…今度は俺も交ぜてもらおう」



ククッと笑った相馬は、上着だけを脱ぎ、ぐったりしている杏奈に縄をかけた。
向かい合わせに抱き上げ、水で滴っている秘部に自身を突き刺す。
グンっと最奥を突かれた杏奈は、悲鳴を上げて意識を失った。



「やれやれ。お前達は2時間も何をしてたんだ?」

「申し訳ありません…」

「まぁこんなモノだろうとは思っていたから、気にするな。誰でもいいから後ろに入れろ。あと口もだ」



相馬の命令に、何とも言えない表情を浮かべたが、命令には背けずに指示通り動いた男達。
一人がお尻に突き刺した瞬間、杏奈の意識が戻って来る。



「やっグっ…う"ぅ"・・・」



口が開いた所で、もう一人が自身でその口を塞ぎ、頭を掴んで激しく攻め立てる。
その中でも一番酷いのが、前に居る相馬だった。



「起きたのなら腰を振れ。今更かまとと振るな」

「ん"ん"・・・」



杏奈の腰を強引に上下させ、自身も腰を突き上げる相馬に、涙が流れ出る杏奈。
もう何をされても喜ぶ躰に反して、心はどんどん冷えていく。
3人が合わせた射精が終わり、息を吐いたのはほんの一瞬。
相馬はその場から動かずに、他の二人だけ入れ代わって、直ぐに同じ事が繰り返されたのだ。


生臭い匂いが部屋中を覆い、乱れに乱れる男女の縺れ合い。
緒方は泣きながら喘いでいる杏奈に謝罪しながら、黙って見守っている。
目を離さない、否…離すなと命令されている緒方の視線に、杏奈の躰の熱が更に上がった。


世の中には言っていい嘘と悪い嘘がある。
あの時の緒方は、悪い嘘だとは思わなかった。
しかし悪い嘘だったからこそ、今の状況になっている。
自分が余計な事を言わなければ、こんな事にはならなかったはずだ。
相馬の意思を無視し、杏奈にも辛い思いをさせなかっただろう。






[*前へ][次へ#]

3/12ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!