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風神と舞姫と漆黒の狼
1
――振り分け試験中――
ガタン
明久「姫路さんッ!」
竹原「試験途中での退席は無得点扱いとなるが、それでいいかね?」
明久「ちょ、ちょっと先生、具合が悪くなって退席するだけでそれは酷いじゃないですか!」
その一連の会話で僕――闇崎妖魔は目を覚まし状況を理解した。
妖魔「落ち着け明久」
明久「これが落ち着いて――」
妖魔「体調管理も試験みたいなものだ」
明久「でもっ!」
…どうやらそう簡単に退きそうにないと判断した僕はどう明久を説得しようか口を開こうとした――
姫路「……いい…ん…です…」
ところで姫路の声に言葉を詰まらせる。
明久「姫路さんはそれでいいの!?」
姫路「体調…管理…も…試験…で…す…から」
竹原「退席でいいかね?」
姫路「……はい……」
明久「…ッ!」
姫路が退席を決めたら明久が僕を睨みつけたがスルーして袖口から粉薬を出した。
妖魔「姫路、これを飲んでおいて」
姫路「…これ…は…?」
妖魔「風邪薬。これを飲んでおけば12時間後には治る」
そう言い姫路に粉薬を渡した。
姫路「…あ…ありがとうございます…これ…大…丈夫…なん…ですか…?」
妖魔「医者の免許ならあるから」
ポケットから免許証を取り出した。
姫路「あ…本当…に…」
妖魔「お大事に」
そう言って姫路を送り出した。
妖魔「さてと」
テストに向き合った瞬間――
竹原「――試験終了、後ろから解答用紙を集めなさい」
試験が終了した。その時僕はFクラスになったかも知れないと直感した。


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