「出さないなら、出せるようにしてやろうか?」 片頬を上げ企むような笑みの凛はシャツを放り投げ、身体を真雪の隣に横たわらせて包み込むように腕を回した。 顔は天井を向いたまま、目線だけを凛に向ける真雪の唇をなぞり、唾液を掬い取るように口内を蠢かし唇へと塗りつけた。 「ん、凛……、ぅ……ふ」 「我慢は身体に良くない。それに」 濡れた唇は凛を欲情させ、指の先からは熱く柔らな刺激を受ける。 「俺の前ではそんなもの……、してもらいたくない」 薄く開いた赤い唇を啄ばみ、凛は首筋に顔を滑らせる。 「素直になれ、……真雪」 耳の真下で囁かれる言葉は真雪の身を震わせ、思わず身体に力が入ってしまう。 熱い吐息と時折掠める薄い唇が、真雪の意識を奪い去る。 神経が首筋に集中しているかのような、凛の唇以外何も考えられなくなる。 その間にも凛の手は真雪の膨らみに伸びたかと思うと、背中に回され小さな音と共に締め付けていた胸元が一気に緩まる。 「で……も……、恥かし……い」 「真雪は恥かしい以外何も言えないのか?」 「だって……」 クスリと零された笑みが真雪の突起に触れると、優しく舌で舐め上げられる。 「これから……、もっと恥かしい事をするのに?」 「あっ……ン、や……だ……ん」 左手は膨らみを押し上げるように揉みしだき、僅かに抵抗する手を右手が諌めるようにシーツに縫い付ける。 「……やだ?真雪の了解を得て、連れて来たんだがな」 「そう……だけど……、あッ!凛さん、そこ……ゃあ」 膨らみから手を離すと、凛の指先が真雪の身体の線をなぞり、下腹部へと落ちてゆく。 それと同時にビクッと震える身体を丁寧に解きほぐすように、凛の唇も下降していった。 くすぐったいような恥かしさの中、凛を求めている真雪は、繋がれた手を自ら離そうとはしなかった。 凛から離れないよう、きつく握り締めていた。 |