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道化の国
リボン1



「いつまでも笑っていられなくしてあげますからね」


ベッドルームに入るなり、センリは美咲にそう告げた。

美咲をベッドに座らせ、センリは身体を離しドレッサーへ足を進める。
引き出しから何かを取り出し、美咲の背後に近寄った。


「センリ?」

「黙っていてくださいね」


センリの手が美咲の目の前に伸ばされ、手に持っている物が何なのかわかった。


「リボン?」

「はい、リボンです」

「何する……!?」


センリの持つリボンが、美咲の視界を奪い途端に目の前が暗闇と化す。


「私をいつまでも笑ってるから、美咲に悪戯してやりたくなりました」

「そんな……、怖いよセンリ」

「優しくしますよ、怖い事なんて……ありませんから」


センリの手はゆっくりと美咲の服に伸び、ワンピースのボタンを外してゆく。
緩まされた胸元を肌蹴させ、肩を滑らせるように服を脱がした。


身に着けているものは、下着だけとなった美咲は恥かしさのあまり、腕で身体を隠すようにする。



「やだ、恥かしいよ。やっぱりこれ取る……」


身体を隠しながらも、右手を目の前を覆うリボンに手をかけようとすると、センリの手でそれをやんわり阻止される。


「外しては駄目です。外したら、もっと恥かしい事をしますよ」


腕をベッドに縫い付けられ、押し倒された美咲は、身動きが取れないでいた。
視界を奪われたせいか、センリの視線がいつも以上に感じられる。


「セ……ンリ……、本当に恥かしい」

「私は恥かしくありませんよ」


羞恥から身を捩る美咲を上から見下ろし、センリはその様子を目を細め楽しむ。





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