銀の竜と王様 4 SIDE透 戻ってきたアオイには、驚いた。 いや、見事な化けっぷりだ。 「でも、なんでそんな格好してるの?」 食堂へ向かう途中、まあエレベーターの中だが、リーが聞いている。 リーと言うのは、千里のことだ。 小さい頃からのあだ名だな。 「・・・母さんの命令で・・・」 「お母さん?なんでだろ?」 「面白いから・・・とかだと思う。あの人は、そういう人だ」 ・・・それはそれは、アオイの母親は随分いい性格をしているらしい。 「さすが諒子さんだね」 アオイの化けっぷりも驚いたが、何よりも井上に驚いた。 本当に今までの井上と同一人物かと疑いたくなるな。 というより、アオイと知り合いか? 「あれ?チカ君は、たっ君と知り合い?」 それは、俺も聞きたいな。 SIDE透 終 [*前へ][次へ#] [戻る] |