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銀の竜と王様
3 SIDE千里



「ルー君。そろそろ、チカ君迎えに行こう?」


 7時前。
 そろそろ夕飯の時間だから、チカ君迎えに行かないと。


「あぁ、行くか」


 声をかけたら、ルー君も立ち上がった。
 こうやって二人でチカ君迎えに行くのは、小4の時からの日課になってるんだ。


「今日は、何食べよう?」

「昨日はカレーだったろ?」

「うん。んーハンバーグとか?」

「カルボナーラが食べたいとか言ってなかったか?」

「夜だもん。ガッツリ食べたい!」

「・・・そうか」


 ピーンポーン。
 インターホンを押した。

 すぐにドアが開いて、チカ君が顔を出した。


「迎えに来たぞ」

「チカ君、食堂行こう?」


 そう言ってから、気付いた。


「あれ?今日だっけ、外部生来るのって?」


 チカ君の後ろにすっごい綺麗な子が居る!!
 あ、前に言ってたチカ君の同室になる外部生?


「初めまして。ボクは、栗原千里(せんり)」

「俺は宮部透(とおる)」


 ボクとルー君が名乗れば、


「初めまして、アオイタツオミです」

「たっ君かぁ!綺麗な髪の毛だね」


 たっ君って言うんだって。
 ホントに綺麗な銀色の髪の毛によく見たら、瞳も蒼色ですっごく綺麗!


「へ?」


 そう言ったら、たっ君はゆっくりと手を頭に持っていって自分の頭を撫で回してる。
 どうしたんだろ?


「「あ!?」」


 わあ!二人とも仲良しさんだ。


「どうしたの?銀髪も蒼い瞳もすっごい綺麗!!」

「あぁぁぁぁぁぁああああ」


 たっ君、何故か座り込んじゃった。
 本当にどうしたんだろ?


「えっ?!どうしたの?ボク何か悪いことした?」


 ボクが聞けば、たっ君は黙って首を横に振った。
 違うの?


「・・・チカ・・・オレ・・・用意してくる・・・」

「あ、うん。ここで待ってるから」

「うん・・・」


 チカ君と会話して、たっ君は部屋に戻ってちゃった。

SIDE千里 終


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