銀の竜と王様
7 SIDE井上
「ほえー」
後ろを歩く彼は、何を見ても感心している。
確かに、来たばかりならそうだろう。
僕も転入早々は驚いたから。
あ・・・・
そこで思い出した。
「そういえば・・・」
立ち止まって、彼を振り返る。
「え?」
「名前、聞いてない」
肝心なことを忘れていた。
そう。自己紹介だ。
彼もポカンとしている。
まぁ、そうだな。
今更聞かれるなど思わないな。
しかし、僕はもう名乗りあった気がしていた。
何故だろう?
とてもとても懐かしい良く知った気配に似ていたからだろうか?
SIDE井上 終
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