独り、二人
彼の思考
同室者が翠ちゃんだって聞いた瞬間、おれは飛び上がって喜んだ。
だってずっと好きだったんだもん。
直接喋ったことはないし、多分翠ちゃんはおれのこと知らないと思うけど、あの時からずぅっと好き。
あ、おれね、この学校では結構有名なんだよ。
思い込みとか自惚れじゃないよー?
自分で言うのも何なんだけど、おれって結構イケメンなのねー?
で、この学校の生徒たちは綺麗な顔がだぁーい好きなわけ。
だからおれはモテモテ。
おれもおれでこんな性格だし、来る者拒まずだから、まー美味しく頂いちゃってたんだけどねー。
いつからか、チャラ男なんて呼ばれてたりして、それでも人は寄ってくるから、もぉ入れ食いだよー。
あれはあれで楽しかったと言えるかなー?
でも、身体は満足しても、心が満たされないんだよ。
何が足りないのかもわからないのに、でも満たされないんだ。
翠ちゃんに出逢って、初めてわかったんだ。
おれに足りなかったモノ。
おれが欲しいモノ。
だから、翠ちゃん。
おれ本気だから。
せっかく同じ部屋になったんだから、おれはこのチャンスを存分に使わせてもらうからねー?
覚悟しといてよ?
次はいつ、ちゅーできるかなー?
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