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腐男子ですけど?
巻き込まれたんだ!
「GJ!!ktkr!!なにこれ!もうウマっ!」

「こんな時まで萌えてんじゃねぇぇえええ!」


うん?なにがあったかって?
よーし説明するよぉーえぇとねーかれこれ、30分くらい前かなー?



「悟!そろそろ、帰ろうぜ」

「うん。もう、大量に仕入れたからね!もう、僕満足!」

「・・・それはよかった」


えへへー。新刊、5冊も買っちゃった!
小説2冊でしょ、漫画2冊にアンソロジー本も1冊買ったんだよぉ!
特にね!小説がたのしみなんだぁ!
だって、あのシリーズの続編なんだもん!!ずっと待ってた!

あー早く読みたいなぁ。


「羽純は何買ったの?」

「んー?オレはノートとこれ」

「あ、その漫画!」

「新刊出てたからさ。続き気になってたんだよね」

「僕もそれ、好きだなぁー。確か今度アニメ化するんじゃなかったっけぇ?」

「え?マジで?」

「ほら、帯に書いてあるよぉ」

「あ、ほんとだ」


なぁんて、僕も羽純も大満足で帰ろうとしてたわけ。
そしたらね。


「あれぇぇえ?もしかしてお坊ちゃま学園のお坊ちゃんじゃねぇの」


なぁんて、後ろから聞こえてきたのよ。
しかも、羽純も僕も肩に手乗せられてるから、僕らに向かって言ってるのはまちがいないみたい。

なんで、わかったんだろう・・・なんて思ったけど、考えてみたらあのバス停で乗るのって朝日奈学園の生徒だけだよね。逆方向はまだしも・・・。


「いーえ。違います」

羽純が振り向きもせずに言い切った。

おお!羽純、かっこいいぞ!
たとえ、その握られた拳が震えていたとしても!
(勿論、武者震いなんかじゃないからねぇ(笑))

「なわけねぇじゃーん?これ、学園行きのバスだぜ?」


おぉ。賢いなー。


「嘘ついちゃダメでしょーお坊ちゃま!てわけで、ごしょーたーい!」


あれよあれよという間に、なんか倉庫みたいなところに連れてこられましたよー。
あれだね、溜まり場!
至る所に不良さんがいますよぉおぉおぉ!!


「あ?なんだそれ」

「あれっす。坊ちゃん校の生徒っす」

「なんでそんなン連れて来たんだ」


あれ?なんか、僕らを連れてきた人が怒られてるっぽいよ?


「バカかてめぇはよぉお?!人質だぁああ?!今日はあいつらとセイセイドウドウ、殺りあうって言っただろーがぁあ!」

「っスンマセン!!」

「あー、サッチャン正々堂々って漢字わかんないんでしょー。片言だよぉー」

「うっせぇ!てめぇも副長なら何か言えやぁあ!」

「えー。そーだなー・・・てめぇら、舐めてんの?オレ、今日の超楽しみにしてたんだけど水差された気分だわ。なぁ?」


恐っ!さっきまで、ニコニコ笑ってたのに。と言うより、今も笑ってるのに。あれ、笑ってないよ!腹黒だ!!

話を聞いてる限りだと、「サッチャン」て呼ばれてるのが『Hell』の総長の「サタン」みたい。
サッチャンなんて可愛いあだ名で呼ばれてるけど、メッチャ強面の人なんだけど。古式ゆかしい「ザ・不良」って感じ。

で、ニコニコの恐い人が「デーモン」かな?さっき、副長って言ってたし。
チャラ男系なのに、メッチャ恐いんですけど。


「なぁ、悟なんとか逃げられないかな・・・」

「んーどうだろぉ・・・こっち気にしてるのいないけど・・・あ。無理かも」

「なんで?!」


ボソボソと話しかけてきた、羽純に答える。
うん、さっきまでは行けそうだったけど、もう無理かな。たぶん。


「だって、ほら・・・」


あっち。って指さしてあげたら、羽純も気づいたみたい。


「あ、無理だな。うん。終わるの待とう」


そうでしょ。


「おい、馬鹿ども。来てやったぞ」


だって、我らが生徒会役員率いる『castle』の登場だもん。

で、冒頭に至る。


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