腐男子ですけど?
そう、それがきっかけ・・・
あれは、僕が小学校5年生の事だった。
「ねぇ、悟君?これ、読んでみない?」
姉さんから渡された一冊の本。
僕は元々、姉さんに借りて少女マンガを読んでいた。
面白ければ、何でも読む主義なんだよね。
だから、今回も姉さんが何か面白い本を貸してくれたんだと思って、
「うん。有難う。読んだら、返すね」
そう言って、その本を手にして姉さんの部屋を去った。
部屋に戻り、その本を読み進めた。
途中で、いつもと違うような気はしてた。
でも、読み進めて・・・そして、僕に襲い来る衝撃。
部屋を飛び出て、すぐ隣の姉さんの部屋へ飛び込んだ。
飛び込んできた僕に驚くことも無く、
「どうしたの、悟君?」
ニヤリと聞いてきた。
「姉さん!これ!!」
僕が姉さんに突き出したのは、さっき姉さんに借りた本のあるページ。
「どうだった?」
ニヤリと笑ったまま、姉さんが聞いてくる。
僕が、姉さんに突き出しているのは男同士がキスしているページ。
そう、姉さんが僕に貸してくれたのはBLという類の小説だったのだ。
「どうって・・・・・」
さて、ここで問題です。
僕はこの後、どんなリアクションを姉さんに返したでしょう?
ヒント:僕の現在
わかるかな?
答えは、
「最高!!こんな面白いのあるんだね?!他にもある?あるなら、貸して!!」
と叫んだ。後で、姉さんに聞いたら、その目は今までになく輝いていたらしい。
「やっぱり、悟君ならハマってくれると思ってたぁ!」
それから、僕は姉さんと同じようにBLという読み物にハマっていったのだ。
そう、僕の現在それは・・・・・
腐男子ですけど?
「王道転校生来ないかなぁ・・・・・」
最近の僕のボヤキはもっぱらこれだ。
だって、思わない?!
僕が居るのは、由緒正しき?男子校なんだよ!
しかも、全寮制で揃いも揃って美形の生徒会役員に、その役員が幹部を務めるチームがあって、勿論美形たちには親衛隊がある!
もうここまで来たら、王道転校生が欲しいじゃないか!
「あぁ・・・モサモサの黒い髪に、分厚いメガネ・・・」
すごく恋しい・・・・・
「来ないかなぁ・・・」
そして、高等部一年生の春が来る。
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