5 ボクの隣りに立ったおじちゃんがコーヒーの準備をしてる。 『お前も、飲むだろ、インスタントだけどな』 ソファーでコーヒーをすすった。 コーヒーを飲むのは初めてだった。 『ニガっ!』 思わず言ってしまった。 『お前、コーヒー初めてか、砂糖とクリーム使えば?』 砂糖とクリームを入れかき混ぜてると、 『お前の観てた本、二冊は男だってしってるかぁ?』 おじちゃんの言葉に固まっちゃた。 『嘘〜っ!』 『ニューハーフだよ!』 『?』 『手術して女になった奴だよ』 『せいどういつせいしょうがい?』 『凄げ〜っ、お前難しいの知ってるな、病気かどうかは知らないけど、まあ、男が好きなんだろ?!』 『男同士のも有った・・・』 『お前、アレも観たのか、アレは失敗だったな、話しのネタには使えるけどな。』 『気持ち良いのかな〜っ?』 話しの鉾先をボクの事から逸らす為に必死に頭を使う。 『ケツの穴か?』 『うん』 『気持ち良いよ!』 『おじちゃん、ホモの人なの?』 いきなりオデコを小突かれた。 『アホっ、男も女も気持ち良いだよ!』 『ふ〜ぅん、あっ、そう言えば、男の人が女の人のお尻の穴でしてたのも有ったね!』 『お前、尻の穴に興味あんのか?』 『そんなの解らないよ、ボクの想像を超えてるもん!』 『確かに、お前みたいなガキが知ってたら驚きだもんな!』 もう一度オデコを小突かれた。 『それと、お前なぁ、俺はおじちゃんじゃ無いからな!』 『ご、ごめんなさい!』 『さて、お前の事、どうしたら良いと思う?』 やっぱり、それは避けられ無かった。 『お願いだら、家とか学校には内緒にして下さい。』 結局、おじちゃんの命令に従う誓約書を書く事で許しもらった。 最初の命令は、コーヒーの後片付けだった。 片付けを済ますと、 『今日はもう帰って良いぜ、但し明後日又ここに来いよ!』 2つ目の命令だった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |