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ボクの隣りに立ったおじちゃんがコーヒーの準備をしてる。

『お前も、飲むだろ、インスタントだけどな』

ソファーでコーヒーをすすった。
コーヒーを飲むのは初めてだった。

『ニガっ!』
思わず言ってしまった。

『お前、コーヒー初めてか、砂糖とクリーム使えば?』

砂糖とクリームを入れかき混ぜてると、
『お前の観てた本、二冊は男だってしってるかぁ?』

おじちゃんの言葉に固まっちゃた。

『嘘〜っ!』

『ニューハーフだよ!』

『?』

『手術して女になった奴だよ』

『せいどういつせいしょうがい?』

『凄げ〜っ、お前難しいの知ってるな、病気かどうかは知らないけど、まあ、男が好きなんだろ?!』

『男同士のも有った・・・』

『お前、アレも観たのか、アレは失敗だったな、話しのネタには使えるけどな。』

『気持ち良いのかな〜っ?』
話しの鉾先をボクの事から逸らす為に必死に頭を使う。

『ケツの穴か?』

『うん』

『気持ち良いよ!』

『おじちゃん、ホモの人なの?』

いきなりオデコを小突かれた。

『アホっ、男も女も気持ち良いだよ!』

『ふ〜ぅん、あっ、そう言えば、男の人が女の人のお尻の穴でしてたのも有ったね!』

『お前、尻の穴に興味あんのか?』

『そんなの解らないよ、ボクの想像を超えてるもん!』

『確かに、お前みたいなガキが知ってたら驚きだもんな!』

もう一度オデコを小突かれた。

『それと、お前なぁ、俺はおじちゃんじゃ無いからな!』

『ご、ごめんなさい!』

『さて、お前の事、どうしたら良いと思う?』

やっぱり、それは避けられ無かった。

『お願いだら、家とか学校には内緒にして下さい。』

結局、おじちゃんの命令に従う誓約書を書く事で許しもらった。

最初の命令は、コーヒーの後片付けだった。

片付けを済ますと、
『今日はもう帰って良いぜ、但し明後日又ここに来いよ!』
2つ目の命令だった。

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