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今日は、ママも、パパも弟を連れて、お出掛け。
明日、パパの実家で法事なので、今日、明日はお留守番。

本当は、家族全員で行く予定だったけれど、「おニィ」が先月、脚の骨を折ったから、おニィはそれでお留守番。

「おニィの面倒を誰が見る?」

パパ?
主役でしょ?

ママ?
準主役だよね?

シュン?
まだ、オネショのお年頃じゃん!

んんじゃ、私ぢゃん。

てな事で、おニィと私がお留守番に決定・・・

なんだけれども、暇でしょうがない。

遊びに行くかぁ?

でも、それじゃぁ、お留守番の意味が無い。

大体、おニィは骨折しているけれど、大概の事は出来ちゃうから、私が面倒をみる事なんて無い。
友達には、おニィの看病が有るから、土日は遊べ無いって言っちゃったし・・・・

しょうがないので、宿題でもする事にしたけれど・・・

これは、これは、
苦手な分数様のお出ましとは・・・

そうだ!
ちょっと、おニィを苛めて、暇つぶしでもするか!
自称、「文武両道」のハズのおニィは、脚にギプスを巻かれて「お勉強」してるはず。

まあ、何の「教科」かは知らないし、私が知る限りおニィが勉強してる所を見た事は無いし、テストで良い点を採ったなんて聞いた事も無いけれどね。

じゃあ、何で、勉強を教わりに行くかって?

私が言うのも、難だけどね、おニィの見た目は格好良いんだよね。

背も高いし、お喋りも面白い。

だけど、学校ではあんまり「モテ」無いみたい。

まあ、決定的に「鈍い」のと、ちょっと「幼い」行動が致命的!
もっとも、それは表向きの顔で、本当は繊細で優しい事を知ってるのは、家族だけ。



おニィの部屋のドアをノックして、チョコッと覗いてみる。

勿論、直ぐにドアを開けるのは、マナー違反だけど、これは、私に注意を向けさせる為。

お尻でドアを閉めるのも、作戦。
だって、ちょっとセクシーじゃない?

部屋の中は、おニィの匂いが充満してる。
人によっては「臭い」って感じるかも知れないけど、何故だか、私はこの匂いを嗅ぐと安心しちゃうの。

分数の割り算が解らないふりをした、ノートを開く。
確かに分数の割り算は苦手だけど、解け無い訳じゃ無い。
ただ、解き方は知ってるけど、何となく間尺に合わない。

とことん、突き詰め無いと気が済まない性格なの。

それから、私が下を向くと、胸元が「チラッ」ってなるのも、作戦!

おニィを「ドギマギ」させてあげるの。

案の定、おニィの視線を感じられた。

「おニィ、何見てるの?!」
って言いたいけれど、まだまだ、待ってあげる。

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