まどろみ
愛しい君へのメッセージ
ひとり、ラボでキーボードを打ち続ける。
ふ、とこの頃全くみていない顔が頭に浮かんだ。
前ならしつこい位に隣でちょこまかしていた影が今はない。
そこまで考えて軽く自嘲した。
えらく依存していたようだ、気付かぬうちに。
認めるのは不愉快だが、事実は認めるしかないだろう。
「げ」
ミスった。
……………小さなミスだから良かったが、間違えたら莫大なミスになるだろう。
………本当に俺か、俺。
一旦休憩挟むか、とシャットダウンし目を瞑る。
─クルルさんっ─
─あ、体冷えちゃいますよー!─
─……え、…ペコポン、ですか…─
─ペコポンでのお仕事頑張って下さいね!─
─私、ここで応援してますからっ─
─………また一緒に、お仕事させて下さいね……─
は、と気付くと寝てしまっていた様で、幾らか時間がたっていた。
夢の中にはアイツが出てきた。恋する乙女か、俺は。
…………ペコポンにいく、と告げた時の顔が瞼にこびりついて離れない。
今更気付くとは……。
遅かった。
星にいた頃に、気付いていれば。
愛してるのひとことぐらい、言えただろうに。
アイツとの最後の会話は、“また一緒に、お仕事させて下さいね”だった。
陰湿根暗、あんなことまで起こした俺にそう言ったのだ、アイツは。
体を起こすと、ぱさりと何かが落ちた。
ゆっくりと足元を見ると見覚えのある毛布。
夢の中でも、アイツがかけた毛布だった。
なんで此処にある。どうして俺にかけてあった。
まさかアイツがくるわけでもないし、と後ろを振り返ったら。
言葉を、失った。
「やっと気付いてくれましたね」
にっこりと、見慣れた笑顔がいた。
「クルルさん……私のこと、覚えてます?」
えへ、と笑う。
それは先程まで夢の中に出てきていた笑顔で。
「あれだけちょこまかしてて忘れろなんて言わせないぜぇ」
にやりと言ってやれば、良かったですとまたとびきりの笑顔を見せた。
「にしてもなんでお前が此処にいる?」
一番の疑問だ。
なんで、いる?
「ペコポン…ケロロ小隊に、異動してもらったんです」
………………は?
異動“した”のではなく、“してもらった”?
「無理いってお願いしたんです。」
「なんでそこまでやる?」
「覚えてないかもしれませんが、最後にいったんですよ。また一緒にお仕事させて下さいね…って。」
それだけのために、か……?
駄目でしたでしょうか、と少し戸惑いがちにきくコイツ。
「くーくっくっくっ…なら早速、仕事してもらうぜぇ」
俺がそう言うと、ばぁっと笑う。
「はいっ!」
なら早速、飲み物いれてきますねとラボをでようとしたアイツをよびとめる。
「おい、苺。俺のことはクルルって呼べよ」
そういうと、顔を真っ赤にしている。
「な、なななな名前…!?」
「あとなぁ…俺、苺のこと…すきだぜぇ?」
顔をこれ以上ならない程真っ赤にして、苺は逃げるように出ていく時に、小さく呟く様に言った。
「私もです!」
愛しい君へのメッセージ
(うぁぁぁぁ名前…!しかも告っちゃった…!)
(げ、またボケガエルの仲間!)
(あ、ペコポン人の方にみつかってしまいました…)
(そういやぁ飲み物って……アイツらとでくわさなきゃいいがなぁ…)
ペコポン人との出会いはまた他のお話
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クルルは前から好きで夢はいつかかこうと思ってたんですが…子安さんヴォイスをきいて突発的にかいたのでめちゃくちゃです(また言い訳)
ガルルギロロもかこうと思います
喋り方わかんねー!
鈴
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