[携帯モード] [URL送信]

NARUTO(短編)
騙し合い(飛段)+


ひゅぅううと風が吹く


「あああ〜!さみぃ!!」

ガクガク震えながら飛段は言った。


『飛段言わないでよ!余計寒くなるでしょ!』

飛段を睨みつけて名前は言う。


「だけどよォ〜寒すぎるだろォオオ!」

なおも飛段は叫ぶ。


『うるさいなあ!不死身なんだからそれくらい我慢しなさいよ!!次言ったら殺すよ?飛段』


「だからそれを俺に言うか?!名前ちゃんよォ!どうせなら殺して欲しいよ、ホント」

飛段がそう言うと名前は黙ってしまった。


「オイ?名前ちゃーん?」

名前の顔の前で手を上下に振ってどうにか反応してもらおうとする飛段。

すると名前はニィっと笑って、


『殺してあげようか?飛段君』






「へ?」






『くらえええええええええ!!!!!』

思いっきり飛段を蹴り飛ばす名前。


「ぎゃああああああああああああああああああああ!」

何メートルも遠くに飛んでいった飛段。


『ふぅ、死んだかな?』

手でパンパンと足に付いた汚れ(?)を払った。


「いってぇ・・・ちょ!名前!!!!痛ぇじゃねえか!」

起き上がって飛段が叫ぶ。


『ええ?聞こえなーい!飛段が殺して欲しいっていうから〜』


「聞こえてるじゃねぇか!だからよォ、俺は死なないんだよ!やっても意味ねぇよ!」


『はいはい、分かったよ・・・チッ、うるさいなぁ〜。任務行くよ〜』

名前は歩き始める。


「おまッ!今舌打ちしただろ!・・・〜ッ、置いてくなよォ!」

飛段は走って名前の隣に着いた。


『飛段が死にたいとか言うから』

そういう名前は少し不機嫌そうだ。

すると飛段が何かを察したようにニヤリと笑った。


「ハハァーン?お前、俺に死んでほしくないんだな?俺の事好きなのか?!」


ニコッ『・・・飛段ちょっとこっち来て』

優しい笑顔を向ける名前。

飛段はなんだよォと言って名前に近づく。


『もう一回♪』バコォオオオオ

今度は拳で、鋭く強力な一撃、しかも笑顔で。


「〜ッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

声もなく吹き飛んだ飛段。


『なんで飛段なんかそれなら虫に恋した方がマシです』


「・・・・・・・・・・・・・・・」


『あ、アレ?飛段?死んじゃったの?』

返事がない為慌てて飛段に駆け寄る名前。


『え・・・どうしよ・・・本当に死んじゃった?イヤだよ・・・ひだん・・・返事してっ』

返事をしない飛段に抱きつく名前

むくっと飛段が起き上がって無邪気な笑顔で笑う


「名前、俺が死んだら悲しいかァ?」

名前は体を震わせて泣いているように見えた。


「お、おい・・・?名前?」

オドオドしながら飛段は名前の名前を呼んだ。


『アハハハハハハハッハハ!!!バカ飛段!泣くわけないでしょ!!!』

名前は泣いているのではなく、笑いを堪えていたのだ。


「て、てめぇ!!!騙したな!!!」


『最初に騙そうとしたのはそっちでしょ!?死んだフリなんかして!本気で心配したんだからね!・・・ぁ』

名前はしまった、という顔をした。


「へえ?何だよ、お前。心配したんだ?」


『違う!・・・任務!、早く任務終わらせるよ!!』


「オイ、待てよォ〜名前チャン?」


『うるさい!今度は本気で殺すよ!!』


「だからそれを俺に言うかよ〜」

二人の喧嘩は任務が終わったあとも続いたのだった。





end.
UP日2011年1月8日(土)



6/31ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!