書く ―CHの二次小説を扱っていマス。 hands(ほんのりスイート) 「うわあーキレー!!」 いつもは静かな並木道が、キラキラ輝くイルミネーションでデコレーションされていた。 12月の街は、みんなどこか浮かれていて、賑やかでこっちまでエネルギーをもらえる感じがする。 そんな季節が私は好きだ。 私とリョウは久しぶりの依頼の帰り道、ミニを走らせていると綺麗な並木道を発見した。 面倒くさそうなリョウを無理矢理言いくるめ、 ミニを路上に駐車して、こうして並木道を二人で歩いている。 「あ゛っ今日そういえばクリスマスだったよね」 だるそうに私の後ろを歩くリョウを振り返って言うと 「あぁそういえばそうだなあ。もう夜の十一時だし、クリスマスおわっちまうなあ…。依頼が長引いちまって何もできなくてすまんかったな。」 頭をポリポリ掻くリョウ。 「いいよ。実は私も何にも用意できてなくて謝ろうと思ってたんだあ。 プレゼントも買えてないし、ケーキとかごちそうも作れてないし…」 リョウを振り返りながら、後ろ向きで歩いている歩を止めて 「あっ。でもこうやって イルミネーションを一緒に歩けると思ってなかったからうれしかった。ありがとね、リョウ」 普段は恥ずかしくて素直になれないけど、イルミネーションの力を浴びて少し素直になれた。 でも欲を言えば、本当は手をつないで歩きたかったかな。さすがに、そこまで言う勇気はないけれど。 「リョウは何か、欲しいものとかあった?」 リョウを見ると 一瞬真面目な顔で 「俺は……」 と思いきや 「もっこり美女が百発百中で射止められるお守りとかかなあー」 すぐさまおちゃらけながら私の頭をくしゃりとかきまぜた。 「あっそ。ハイハイ、今度見付けたら買ってくるわよ」 そう言って、くるりとリョウに背を向けて、また前を歩きだす。 がしかし、小石につまづいてバランスをくずし思いっきりコケた。 「あーもう。恥ずかしいなあ。」 つぶやいて体についた埃を払って、立ち上がろうとすると、 優しい顔で手を差し出すリョウが目の前にいた。 大きくてごつごつした手。 そっと手を伸ばして、手をつなぐ。私の体は地面から引き上げられて立ち上がる。 優しくて温かい手。 普段手を握る機会なんてそんなにないもんだから、変に意識してドキドキする。 「あ、ありがと」 多分真っ赤になってるであろう自分を、ごまかすように手を咄嗟に離そうとすると グッとリョウの手に力が入って、スッと上着のポケットにつないでる手をしまわれた。 「リ、リョウ?」 驚いてリョウの顔をみると 「おまあの手冷たいし、たまにはこうやって歩くのもいいかなーと思ってね。ほれ歩くぞ」 心なしかリョウの顔が赤いのは私の気のせいかな。 あまりにもうれしすぎて、何回も夢なんじゃないかとほっぺたをつねって見たら、ちゃんと痛かった。 ☆☆☆☆☆☆ m-floの歌のタイトルの パクリです。 あの歌を香ちゃんに あてはめるといいかもと 思いました。 クリスマスも少し意識した感じです。 駄文におつきあいいただきありがとうございました んなわけでみなさんも よいX'masをー どんなシメやねん [*前へ][次へ#] [戻る] |