無邪気な君とロリコンな僕 ページ:8 僕は寂しいが微笑む。 すると、彼女もうつむき、寂しそうな表情を浮かべた。 「そうなんだ…寂しくなるね。お兄さんがいないと、私、一人になっちゃうや…」 そして、そんな状態で彼女が口にだした言葉が、僕の涙腺をもろくさせる。 会話せずとも、僕と彼女はなんらかの要因で影響、いや繋がっていた。 少なくとも彼女は僕の存在を喜んでくれていた。 それだけで、その事実だけで、僕の心が満たされていく。 「ごめんね…でも、行かなくちゃいけないから…大丈夫、友達はいるだろう?」 僕はそう言い、彼女の頭をなぜる。 でも、彼女は首を横に振り、涙が溜まった瞳で見上げてきた。 「ううん、私、友達いないの…だって、何を話せばいいかわかんないだもん。だから皆、私のこと嫌いになっちゃったの…」 僕は、上目づかいで見上げてくる彼女にドキドキしながらも、初めの出会いを思い出していた。 あのとき、彼女は僕に話しかけてきたが、すぐにブランコの方へと行ってしまった。 でも、今ならわかる気がする。 彼女の頑張りが… 誰かと仲良くなりたかったという気持ちが… [*前へ][次へ#] |