つねならむ:短編
沢田綱吉ハピバ小説
※THAT'sからスレ綱(沢田サン)などの設定を御借りしています。※
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「…君が食べたいって言っていた紅茶が届いたから今すぐおいで」
只今AM:05:00
こんな朝早くから電話を駈けてくる並盛の支配者【雲雀恭弥】
実はというと本日これは3本目の電話で、駈けてくる彼自身も今では最初に比べ苛立ちを隠せないでいた
ちなみに最初の電話は「やあ、今日君ni((ガチャ―――…と切っている
『…何度も何度も電話してくるな、恭弥
しかもこんな朝早くから…(怒)』
別に昼過ぎでも良いだろ?と、こちらも苛立ちながら返す重力無視の髪型をした少年【沢田綱吉】はいまだに布団の中で寒そうにモゴモゴしている
「良いから今すぐおいで
暖房は点けてあるし、お茶請けの洋菓子もちゃんとあるから」
在る意味では完璧な施設となり得てきている応接室に誘い込もうとする悪魔の囁きが綱吉の面倒臭いという気持ちを揺らがせた
「…でも家から出るのは寒いから拒否する」
どうだ!!的な気持ちで最後の言葉を放った彼は口元が少々上がっている
だが、そんな彼に雲雀は止めを入れた
「…そう言うと思って車。
君の家の前にいるよ」
その言葉を最後に断る理由が無くなった綱吉は、静かに「解ったよ…」と呟くと電話を切り、支度を始めたのだった
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『糞恭弥〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!』
言葉と同時にバーンッ…と扉を開け放つ綱吉
彼の顔色は真っ青どころか色を無くしている
その理由は―――――…
『何、人ん家(ヒトンチ)前にパトカーを停めてんだよ!!』
「何って車。
“それ”のほうが速いからね」
『その車は天下の警察様!!
確かに俺はどうとでも消せるから大丈夫だけど、あの家には最強と未熟な【ヒットマン】がいるんだぞ!?
しかも近所の人からなんと言われるのか…(泣』
綱吉の家の前に車(白と黒が印象的なあのサイレン付きの五月蝿い車)を停めていたからだった
「これあげるから落ち着きなよ」
『誰のせいだと…
…でなんだよこれ』
そう言いながら雲雀が渡したモノは片手に収まる程度の小さな箱
とりあえず開けてみなよ、と雲雀が促すと、小さく文句を言いながら開け始める
箱の中身は―――――
『…これ
俺が欲しかった【安眠枕】!!』
「寝不足とかここに来てまで五月蝿いほど言っていたからね」
“これであなたも安らかな眠り(永眠ではありません)を手に入れることが出来る!!”とキャッチコピーがついていた枕だった
綱吉曰く、赤ん坊の日常的にくる銃弾をダメダメモードでひたすらに避けて、当たってしまったら常に気を張りながら後始末の事を考えて、夜は部屋のトラップに悩まされていたからだそうだ
『これ高いのによく買えたなぁ!!くれるのか?』
「今日君の誕生日だからね
特別だよ」
ありがとうな、とスッゴい笑顔でお礼を言うと嬉しそうに枕を抱く綱吉
ちなみにその日一日顔の赤い雲雀が見られ、後に【10月14日は風紀の奴等が可笑しくなる日】と言われることを彼らは知るよしもなかった
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おまけ
『(…ってあれ?
今日って俺の誕生日だったんだ)』←忘れていた本人
「(っ〜!!
来年はもっと良いヤツを手に入れないとね…)」
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