つねならむ:短編
雨の駅で(オリジナル)
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にゃーぉ…
ふと、駅のホームの椅子に座っているといつの間にかいた黒と茶、そして灰色が混じった毛色をした猫が近づいてきた
「どうしたの?」
猫の言葉がわかるはずがないのだが、一応そう答えてやるとそれは己の足に身体を刷り寄せてきた
寒いのだろうか
今日は朝から雨が降っており僅かに風が吹いている
私にはそよ風程度にしか思えないそれは彼らからすればとても寒いのだろう
にゃーぉ
鳴き声で足下に意識を向けるとこちらを見ている猫が一匹
そのままこちらを見たままもう一度にゃーぉと鳴くのでもう一度「どうしたんだい…?」と言ってやる
だが彼はそのまま微動だにしない
もしかして撫でて貰いたいのだろうか
一か八かの賭けにのって自身の左手を彼に伸ばし、頭を一撫で
するとどうだろうか
気持ち良さそうに目を細めて頭を差し出してきた
「っ!?」
可愛すぎるだろこいつ!!
叫びたい衝動を抑え、思っていたより冷たくなっている身体をバックの中から出したタオルで拭いてやると少し驚いたのか、目を大きく開けたまま身体を預けてくれた
「ちょっと我慢してね。
今身体を拭いてるからね。」
心無し優しい笑顔を浮かべながら拭いていくと安心したのか一回鳴いてから目を閉じてくれた
マジで可愛いマジで可愛いマジ持ち帰りたいマジで可愛いんだけど!!
中途半端だが拭き終わった後首を撫でてやると、撫でている私の手を身体を動かして頭の方に持っていった
微かに疑問を感じながらそのまま頭を撫でてやると目を細め、次はここと言わんばかりに身体を移動して尻尾まで撫でさせてきた
それから数分後
またにゃーぉと鳴いた彼が向いている方を見ると、新たな茶トラみたいな猫が一匹警戒しながら近づいてきた
ちなみに現在近くには猫が3匹と烏が一
…ここは動物園もどきだっただろうか
そんなことを考えながら最初から撫でていた猫を撫で続けられるのは電車が来るまでの後5分間だけだった
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おまけ
その後、近所の犬に吠えられてショックを受けたのだった
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