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徒然なるSS
9 もうすぐさよならだから (ワンピースフィルムZのネタバレです)

船は波に揺られていた。深緑色のボトルに入ったワインが静かに揺れている。
その横で眠っている男、かつての海軍大将は小さく寝息を立てていた。

女は顔を歪ませる。蒼い髪を風になびかせて、男の姿を目に焼き付けるように。
昔も今もこの先も彼以外を師と仰ぐことはないであろう。一生ついて行くにしろ己と男の歳の差を考えれば確実に男が先に死ぬであろう。
そんなことは分かっていた。

「Z、先生…………」

そう彼を呼べなくなる日が近づいている。どこかでそれに気がついている。
しかし、死に急ぐ彼を止める術など持ち合わせていない。

「シナナイデ」

海の中に小さく消えた。

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あきゅろす。
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